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町田市内の史跡を扱ってほしいとのご意見をいただき、調べてみた。町田市ホームページの「日本一駅から近いストーンサークル」という興味深い記載に惹かれ、田端環状積石遺構(ストーンサークル)を訪れた。注意深く見ていないと通り過ぎてしまいそうなほど周りに溶け込んでいるが、途中案内板が2ヶ所あったので助かった。
田端環状積石遺構(ストーンサークル)レプリカ
敷地内に入り、奥へ進むと大小の石が楕円形に並んでいるのが見えてくる。住宅地の中に何とも言えない不思議な風景、自然と昔の人たちの生活に思いを馳せる。
町田市ホームページによると、ここは1968年畑を耕作中に偶然発見された縄文時代後期から晩期(約3500年〜2800年前)の墓地・祭祀場で、30基の墓からなる集団墓地が形成された後、その上に9×7mの環状積石遺構が作られたという。現在は実物を埋め戻して保存し、その上にレプリカで遺構を復元している。
ここからは、境川対岸の相模原台地、そのはるか後方の丹沢山地や富士山も見渡すことができ、また冬至の日没時には丹沢山地の日向岳山頂部に太陽が沈む様子が見られるといい、当時の人たちにとっての特別な場所だったことがうかがえる。この日は天気があまり良くなく、眺望の良さがよくわからず残念だったが、冬至の夕日を楽しみにまた訪れたいと思う。
帰りに駅の近くにおいしい天ぷら屋「ほし桜 天安」があると聞き、寄ってみた。営業時間が11時半〜14時とランチタイムのみの営業(水・土・第3木金定休)。人気メニューだという天丼を注文すると、食べ応えのある大きな海老に驚いた。衣が薄く、上品な味。食後の挽きたてコーヒーがまた格別だった。
■東京都指定史跡 田端環状積石遺構
所在地/町田市小山町3112-2他
アクセス/京王相模原線「多摩境駅」より多摩ニュータウン通りを町田街道方面に歩いて約5分
(2017年4月掲載) 地図
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