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豊田駅の北口から「日野駅」、「八王子駅北口」行きなどのバスに乗り、「第二中学校」で下車。通りを少し進むと、右手に多摩平第1公園が見えてきた。駅から徒歩でも10分ちょっとの距離だ。日野市立病院に隣接したこの公園は、24,000平方メートル以上の敷地があり、テニスコートや軟式野球場も設けられている。この辺りではかなり大きな公園といえるだろう。
(左)広いグラウンド (右)
児童用広場はいろいろな遊具があり充実している
公園の入口近くは児童用の広場になっており、滑り台や円形の砂場、鉄棒やカラフルなブランコなどの遊具が多く設置されていた。この日は小さな子どもを遊ばせる親子連れの姿も多く見かけられ、子どもたちは楽しそうに遊具に囲まれた広場を駆け回っていた。児童用広場の隣には運動広場があり、その脇にはベンチやトイレが設置されている。園内に生い茂る木々を眺めながら一休みして、テニスコートの脇から園内奥へと向かった。
「かどで」像と呼ばれる3頭の犬と狩人の像
野球場とテニスコートの間に伸びる散策路を進んでいると、3頭の犬を従えた男性の像が建っていた。傍らにある案内板によると、この像は日展審査員・山本雅彦氏と木島延幸氏の合作で「かどで」という名の像で、1960年に多摩平団地宅地開発事業の竣工を記念して、豊田駅北口のロータリーに建立されたものだという。像の男性は銃を担ぎ、3頭の猟犬を連れているが、これは多摩平団地という住まいの安定を得た勤労者が、毎朝、職場という“狩り場”に出かける時に、この像を見上げて、今日一日を誠実に勤勉に努力して過ごすように、との意味が込められているのだとか。「狩人の像」とも呼ばれたこの像は、2002年に公園内に移設されたということだ。
かつて、豊田駅北口のロータリーは何度も通ったことがあるが、この石像には全く気がつかなかった。さすがに時代を感じさせる石像ではあるものの、古くからの近隣住民にとっては、思い出深い像なのかもしれない。
散策路をさらに進むと、園内東側はサクラやホオノキ、サワラなど、様々な樹木が伸びる緑の多い一帯となっており、多くのセミがミンミンと鳴いていた。
園内北側を占める野球場は、青々とした芝生が広がる開放感に溢れたグラウンドだ。この日は野球場を使用している団体はなく、バックネット近くでは少年がサッカーの練習に励み、芝生の上では、子どもたちが小さなワンちゃんをのびのびと遊ばせていた。
(2021年9月掲載) 地図
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