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社殿
京王線、多摩都市モノレールの多摩動物公園駅を降りると、目の前の多摩動物公園周辺は、多くの人たちで賑わっていた。
動物園入口にある大きな象のモニュメントにあいさつをして、大通りを程久保駅方面に進む。左手に見える長楽寺から少し進み、大通りから左に伸びる道を入ると、丘陵地の麓に鎮座する程久保神明神社に着いた。
程久保神明神社の創建は不詳であるが、寛永15(1638)年の改修時の棟札が残されており、程久保村の総鎮守であったといわれている。鳥居前の右手には観音堂があり、手前に古びた庚申塔や石碑が建ち並んでいた。
鳥居をくぐり、急な階段を上っていくと、狛犬の先にこげ茶色の社殿。その背後には、黄色く色付いた高い木々が伸びており、「森の中にひっそりとたたずむ神社」という雰囲気だ。
また、社殿左手奥には石碑の先に小さな境内社があった。「奉納」と書かれたお賽銭箱以外には何の文字も記されていない。この社の急斜面の背後からも、周囲を覆いつくすように緑が高く伸びていた。
境内社
通りから少し上った場所にある境内で一息ついていると、静かな緑の中に身を潜めているように感じられる。この辺りは程久保川が作った多摩丘陵の谷戸であり、参道の階段からは、丘陵の緑をバックに行き交うモノレールの姿も眺めることができる。
社殿右手には程久保地区センターと社務所が建っていて、その合間から境内脇に伸びる道に出ると、大変な急坂になっていた。こちらで出くわした高齢の男性は、息を切らしながら坂道を上っていった。
神社の隣には、丘陵地を利用した小公園「日だまり公園」がある。こちらでも木々の緑がきれいに色付いていて、園内には落ち葉が敷き詰められていた。 公園で一休みし、遊歩道として整備されている程久保川のほとりを散策しながら、家路へと向かった。
(2020年12月掲載) 地図
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