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広い園内
多摩都市モノレールの万願寺駅を降りて、目の前を走る日野バイパスを西へ10分ほど進む。通り沿いにある大きな自動車販売店の脇を右手に入ると、八幡大神社に隣接する万願寺中央公園に着いた。面積が30,000平方メートル以上(東京ドーム2つ以上)もある広々とした公園で、2004年のNHK大河ドラマ「新選組!」の放送に合わせて開催された「新選組フェスタin 日野」のメイン会場でもあった。
南側の入口から園内に入ると、印象的な3つの三角屋根の建物は、地域のコミュニティ施設「万願寺交流センター」だった。この3つの三角屋根は新選組の「だんだら模様」をデザインしたものだとか。確かに交流センターを正面から見ると、連なる灰色の三角屋根が確かに「だんだら模様」に見えてくる。よく考えられた素敵なデザインだ。
交流センターの周りには、この建物を囲むように小さな線路が敷かれている。イベント時などには、この線路にミニSLが走ることもあるそうだ。
園内中ほどには「まんがんじ児童館」が建っていた。この蔵造り風の目を引く建物も、「新選組フェスタ」開催時には「大河ドラマ館」として使われていたものだ。その当時を偲ぶかのように、児童館の向かいには「誠」と刻まれた石碑が建っていた。
園内西側は児童用の広場になっていて、恐竜の形をした小さな滑り台や砂場、2本の滑り台が組み合わされた複合遊具などが置かれている。この広場は子どもたちに大人気で、多くの子どもたちや親子連れが楽しそうに遊んでいた。
園内の北側には木々の中に散策路が延び、賑やかな児童用の広場とは対照的に、落ち着いたエリアだ。散策路を進んでいくと、北東の一角に小さな芝生の丘があった。登ってみると、芝生の感触が足に心地よい。近くにはベンチもあり、広い園内で一息つくにはおすすめのスポットだ。
なお、公園南側の入口のすぐ左手には、安養寺が建っている。元禄時代初期の建立と伝わる趣きある本堂は、日野市の有形文化財に指定されている。広い境内ではないが、本堂前は庭園のように整備されており、心の落ち着く空間だ。こちらにも寄っていきたい。
(2020年5月掲載) 地図
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