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ひろびろとした落川公園
百草園駅北口から約10分。北口の自動車教習所の脇を抜けて、神明神社のある角を左へ。そのまましばらく進むと、右手に広々とした落川公園が見えてくる。面積2748u。この公園は、外周部の三方が水路に囲まれた造りが特徴で、水路には3本の小さな橋が架かっている。日野市の「水辺のある風景50選」のNo.46に指定されている。
公園に入ると、入口近くには棚から溢れるほど緑の葉が立派に茂った藤棚があった。下から見上げると、棚の間から大きなサヤが垂れており、中に藤の実がなっていた。
藤棚で日差しをしのいでいると、園内左手に一風変わった碑が建てられている場所があった。橋を渡って近づいてみると、稲穂が輪を描いている石碑と女性の像があった。存在感ある稲穂の石碑には「日野市落川土地区画整理事業・竣功記念碑」と書かれており、碑文には、かつてこの地の大半が水田であったことが記されていた。
園内を囲むように流れている水路には、水草などが生い茂っており、緑が豊富な水路だ。また、水に近づける場所もあるので、水遊びなども楽しめる。園内を巡る散策路を歩いていると、大きなトンボや小鳥たちがやってきた。
園内中央は芝生広場になっていて、滑り台とタイヤを吊るした複合遊具も置かれている。この公園には高い木があまりないせいか、空をとても広く感じられる、なかなか心地よい広場だ。辺りを見ると、近くの水田ではきれいに実った稲穂が風に揺れていて、のどかな気分になる公園だ。
公園を出ると、民家の軒下にコインロッカーのようなものを見つけた。「何だろう?」と思ってよく見てみると、中にはブルーベリーが入っていた。こちらはブルーベリー農家のようで、これはブルーベリーの自動販売機だった。日野市ではブルーベリー栽培が盛んで、9月中旬まで摘取りができる農園もあるようだ。
神明神社
帰り際、神明神社に寄ってみると、社殿横には目通り6.9メートルにもおよぶ大ケヤキが建っていた。立派な根はフェンスの下から敷地外に飛び出し、太い幹には大きなコブができていた。
(2017年9月掲載) 地図
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