小さな散歩道

ねんも公園 (日野市高幡)


複合遊具


人気の遊具

近くを流れる用水

 多摩都市モノレールの高幡不動駅を新井方面に降りて、線路沿いを百草園方面に進み、京王電鉄の検車区を超えると、左手にねんも公園がみえてきた。
  「ねんも」とは聞きなれない言葉であるが、公園入口にある看板によると、かつてこの近くの用水路に渕があり、そこでは水中植物が年中茂っていたことから、「ねんも」の名がついたそうで、この辺りの小字名でもあったという。年中茂っていた藻を「ねんも」と呼んでいたのだろうか。また、公園近くを流れる程久保川に架けられた橋にも「ねんも橋」と名付けられている。

  園内右手にはカラフルなトンネルつきの滑り台や砂場、味わいある東屋があり、こちらでは小さな子どもを見守りるお母さんたちの姿が目についた。左手には木製の枠に吊るされたロープやネット、吊り輪などの遊具が置かれている。こちらの遊具も人気なようで、ロープの先に小さな足場の付いた遊具では、子どもたちがゆらゆらと揺れながらも、懸命に足場を渡っていた。また、園内右隅には大きな「竣功記念碑」と書かれた石碑も設置されていた。

  園内奥は芝生広場となっているが、広々としていてなかなか気持ちのいい広場だ。広場では小学生たちが声を上げながら、ボール遊びを楽しんでいたり、親御さんが子どもと一緒に運動を楽しんでいた。傍らのベンチに腰掛け、耳をすませるていると、小さな野鳥の鳴き声や、公園裏手を流れる程久保川のせせらぎも耳に心地よく入ってくる。

  園内を散策していると、ジャバジャバと水の音が聞こえてきた。辺りを流れる用水が公園裏手で程久保川に合流する音だった。程久保川のほとりへ行ってみると、川沿いは歩道が整備されていて、散策も快適に楽しめる。ふと川面を覗き込むと、岸部でゆったりくつろぐ鴨の姿があった。

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だったとは想像できない公園

 

(2017年3月掲載) 
地図


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