小さな散歩道

豊田若宮神社 (日野市東豊田2丁目)


若宮神社鳥居

祭の時に賑わう土俵

参集殿

隣接する善生寺の釈迦大仏


社殿

 豊田駅南口から10分。商店街を抜けて住宅地を進むと、中央線の線路沿いに出る。この線路沿いを少し進み、右手に入ると若宮神社にたどり着く。京王線南平駅からは15分。
  若宮神社は、慶安5年(1652年)の創建といわれ、旧豊田村の総鎮守であった。かつて周辺にあった日枝神社や八幡神社が合祀されており、古来より子どもの守り神としても知られている。
  崖下に下り、鳥居をくぐって境内に入ると左手に、下がブルーシートで覆われた見慣れないやぐらがあった。どうもこれは土俵のようで、9月のお祭りの際には、近隣の子どもたちによる恒例の相撲大会が行われているとのこと。かなり本格的な大きさの土俵であるが、土俵が常設されている神社を見るのは初めてだ。
  また、参道脇には参集殿や神楽殿があり、お祭りの際にはお囃子などが奏でられ、多くの人たちで賑わうそうだ。

  茶色と白を基調とした社殿は、屋根の所々に施された金色の装飾がとてもきれいだ。また、青銅色の屋根の端には×型の金色を配した装飾があり、その佇まいは鉄兜のような勇ましさを感じさせる。社殿前の大木の下ではアジサイが咲き、その中にはかわいらしいフクロウの石像が佇んでいた。

  神社を出て、大通りの方へ歩いていくと、巨大な大仏の背中が見えてきた。若宮神社の鳥居付近からも大仏が目に入った。寄ってみたのだが、大通りの交差点に背中を向ける大仏の姿は、なんとも面白い光景だ。
  この大仏は、若宮神社に隣接する善生寺の釈迦如来大仏で、高さが5メートル近く、重さは約8トンもある。しかもこの大仏が鎮座する釈迦堂が展望台のようになっており、大仏の足元まで登っていくことができる。間近で見る大仏さまの迫力には圧倒されるが、高台にある展望台からは、眼下に広がる善生寺境内から遠方の多摩丘陵まで見晴らすことができる。
  善生寺の境内には鯉の泳ぐ庭園や、大きな大仏さまの手のオブジェなどがあり、若宮神社とは対照的に賑やかな造りとなっていた。善生寺の開扉時間は6時〜18時(10月1日〜翌年2月末までは日没まで開扉)

(2016年7月掲載)  地図


小さな散歩道 目次へ 前へ  次へ