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立川駅北口からバス、立川学術プラザで下車すると1分と近い。通称「極地研」と呼ぶ。はじめは極地ってどこを指すのかと思ったが、研究所の表記を見て納得した。
同科学館は同研究所のビルの南側の別館にある。展示室に入るとペンギンの目線で見た南極の映像が目に入る。ペンギンが仲間を追いかける映像もあってつい見入ってしまう。野生ペンギンの背中に装着したビデオカメラが映した映像だ。
展示内容は実物や模型などを多く使い、わかりやすく工夫されている。たとえば「立川と南極―昭和基地の気温と比べてみよう」コーナーでは、取材した5月26日の比較が表示されていた。午前10時、立川はくもり、気温18度。南極の昭和基地では、午前4時(時刻は日本より6時間遅い)、天候は雪、気温−7.3度、風向き北東、風速は秒速24.1m。南極が身近に感じられるコーナーだ。
展示品は南極観測隊が実際に昭和40年代に使用した雪上車(キャタビラ付きの黒い寝台車といった感じ)や現在の昭和基地の越冬隊員の個室模型(実物大)、ドームふじ深層掘削用ドリル、観測用無人航空機などの観測機器。南極で採取した隕石(いんせき。月の石や火星の石もあり、触れることができる)や鉱石類も展示されている。中にはサファイアやルビーの宝石鉱物もあって、南極に宝石があるとは驚いた。南極は約2億年前まで、宝石の産地であるアフリカ、南アメリカ、オーストラリア、インドなどとつながっていたからだそうだ。
隕石や岩石の薄片や生物標本などの顕微鏡観察もできる。南極の氷山氷にも触ってみた。手の熱で氷が解けて数万年前の空気が解き放たれる瞬間はちょっと感激した。ツンという音がしたような気がした。全天ドームに映し出すオーロラシアターも必見。毎時00分から15分間隔で上映する。
触れる南極展示の旅は科学嫌いな子どもも興味を持つはず。家族にすすめたいスポットだ。
■営業案内
開館時間/10〜17時(最終入館は16時30分)
休館日/
日曜・祝日・月曜、年末年始
入館料/
無料
問合せ/
TEL 042-512-0910
(2011年6月掲載) 地図
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