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八王子駅北口からバスで、中野北小学校下車。明神様と地元と親しみを込めて呼ばれてる子安神社へ。
鳥居をくぐると樹高の高いオオツクバネカシの樹木に囲まれた明神池があった。
本殿は階段の上にあるが、まず池の水を見学。年間の水温は15〜17.3℃、その影響で周囲の気温も夏は涼しく、冬は暖かい。
石垣の間から湧水がこんこんと湧き出ているのがわかる。
毎日池の水を汲みに来るというご近所のおじいさんは「この水でご飯を炊くとうまいんだ」と。
「飲み水に利用する場合は必ず沸かしてお使いください」と小泉宮司さん。
昭和58年暮れ、近くに高層ホテルの建設計画が持ち上がった。
明神池の源泉に影響が出て、池の水が枯れることを心配した周辺の住民たちが立ち上がりホテル建設をやめさせた歴史がある。
今でもこの池の「洗い場」では近隣の農家や家庭菜園を楽しんでいる市民が野菜を洗い、真夏には小さな子供たちが水遊びをする姿が見られる。
まさに住民の池だ。池の水は境内を半周して最終的には浅川に合流する。
階段を上がり崖の上の社殿に。同神社は、16世紀に八王子城を築城した北条氏照が、町の安泰を願って建立したといわれる歴史のある神社だ。
8月21日(毎年8月の第3日曜日)には例大祭が行われる。前日20日に宵宮、21日10時=神楽の舞、11時=湯立(ゆたて)神事。
この行事は昔、疫病がここの小宮村(旧名)で流行したときに熱湯でお祓(はら)いをしたら病が治まったという故事に由来する。
当日は湯釜に熊笹の先をつけて参拝者をお払いをする。
■問い合わせ/子安神社 TEL:042-622-3452
(2011年7月掲載) 地図
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