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柴崎分水は元文2(1737)年に玉川上水から引かれ、長い間、柴崎村(市の元の村)の生活用水や水車などに利用されていた。
今では埋め立てや暗渠(あんきょ)化により、流れが見られる場所は少なくなった。
そんな中、JR中央線の上を柴崎分水が樋(ひ)で渡るところがあると聞いて出かけた。
立川駅南口下車。立川南通りを西方向に歩き、立川中央学習館(元同市中央公民館)を過ぎたところで中央線は南下する。
中央橋の手前を左に曲がり下を走る中央線を右に見ながら進む。
めがね橋を過ぎて、りく橋との中間に樋が渡っていて水が富士見町から柴崎町に勢い良く流れてきた。
水の流れる樋の下を上り、下りの中央線が走っている。なんともいえない不思議な光景だ。
柴崎分水は今も昭和記念公園の中を流れ、JR中央線を「懸け樋」で渡った後、
多摩川にかかる日野橋へと続き、立川通りの東側の根川に合流して終わる。
懸け樋の東の住宅街の柴崎町1-7-7に立川市指定天然記念物八幡神社大欅(けやき)がある。
昭和30年の調査では幹周り6メートル、高さ28メートルあったが、その後、台風で、上部の幹が折れて今のような姿になった。
昔、八幡神社はここの大欅の北50メートルのところにあり、大欅は八幡神社が創建された1252年当時に植えられたようだ。
同神社は明治40(1907)年、諏訪神社本殿の東隣に移築された。この大欅から南は、昔は「たんす横町」といい、村の中心だったようだ。
近くには立川氏館跡の普済寺、立川市民に「おすわ様」と親しまれている諏訪神社など散策に適したところが多くある。
(2011年4月掲載) 地図
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