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青梅線西立川駅北口を出て2分、昭和記念公園の西立川口に来た。400円の入場券を買って入り口をくぐった。
入るとすぐ目の前に広がったのは、「水鳥の池」。白と黄色のツートンカラーの小舟がたくさん水面を走り回っている。「もみじ橋」を渡り、「渓流広場」の脇を通って間もなく、石畳の広場に着いた。緑色したカエルの看板に「こどもの森へようこそ」の文字が浮き出ている。
木立を抜けると柵があり、その向こうに巨大なすり鉢の形をしたくぼ地がある。左手に「地底の泉」の立て札。くぼ地の底には水がたまっているが、そこへ向かう道の入り口には「本日地底の泉は水位が上昇しているため立入を禁止いたします」という看板があった。
「地底の泉」入り口を過ぎると、子どもたちの歓声が聞こえて来た。漁業で使うような網を張りめぐらした上で子どもたちが飛び跳ね、よじ登り、大騒ぎだ。傍らの立て札に「虹のハンモック」と書いてある。よく見ると、ハンモックは赤や黄色、青に分けられており、その名の通り、七色あるようだった。
ハンモックの隣には長いローラーの滑り台と、ウオーターシュートのように滑らかで、幅広い滑り台が並んでいた。子どもと一緒にローラーを滑り降りて来たお父さんは「ウワーお尻が痛い」と、腰のあたりをさすっている。滑らかな滑り台はあっという間に下に着くので、何回も滑り降りる子たちがいた。
虹のハンモックや滑り台に飽きたら、その先にはちょっと幻想的で静かな「霧の森」があった。四角い土手のような土の塊が規則正しく、たくさん並ぶ広場の一角から、湯気のような、蒸気のような煙がもくもくわき立っている。煙の中に入っても熱くないし、においもしない。水の煙いわば霧そのものだ。円筒型の太い筒の先から吹き出る霧と四角い池のような穴から吹き出る霧があり、穴から吹き出る霧はまるで火山の噴煙のようでもある。
「霧の森」を出ると、目の前に広がったのは、白い小山に群がる人の山。小山はゴム製のように柔らかそう。人がその上で跳ね回っている。「雲の海(フワフワドーム)」だそうで、大小十数個ほどある小山には、子どもだけでなく大人も加わって大変な歓声だ。
「雲の海」から一段低い広場には、巨大な竜の頭や胴体が突き出ていた。「ドラゴンの砂山」と名付けられた、その竜の大きく開いた口の中に入ると「ガオー」というすごいうなり声。子どもは思わず飛び出してしまうほど。
広場の一角にある岩で出来たトンネルをくぐって行くと、石や岩がゴロゴロした迷路に入り込んだ。「石の谷」といって、ロッククライミングも出来るそうだ。
最後に、園内の建物で一番高そうな「太陽のピラミッド」に登った。インカの神殿風の建物の頂上には、太陽のモザイクがはめ込んであり、そこからは公園が一望出来た。
(2008年5、6月掲載) 地図
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