小さな散歩道

南平市民農園 日野市南平4丁目

 

 京王線南平駅南口から線路沿いの道を歩いて約10分、一番橋通りを渡ると間もなく、住宅地の中に「南平市民農園」と書かれた白い看板が見えて来た。日野市が市内在住者を対象に有料で貸し出している農園だ。1区画20平方メートルほどに仕切られた畑には、思い思いの作物が植えられている。
  訪れた日は、冬の真っ最中だったので、手入れに励む人影はない。それでも青々とした野菜の赤ちゃんや、伸び切った野菜が目に入った。隣の刈り入れの済んだ田んぼが茶色一色なのに比べ、新鮮な緑色も一層目を引く。「赤ちゃん」は、小松菜、ホウレン草、ダイコン、キャベツの若い苗だろう。一方伸び切ったのは、ネギ、キャベツの一部か。ハクサイは丸々と太っておいしそうに見える。
  見渡すと、植えられているのは、青菜だけではない。赤い色が目につくのはトマトの実やトウガラシ。冬の単調な色合いに、チョッピリ華やかさを添えていた。垣根のように組んだ竹ざおの下には、ソラマメかエンドウ豆の苗がありそう。みずみずしい春菊は出番を待っているかのようだ。暖かい気候になれば、土に親しむ人々でにぎわうに違いない。
  南平市民農園は、昨年2月に利用者を募集し、4月から約2年間貸し出されているそうで、次の募集は来年2月頃になるとのこと。ご希望の方はあと1年ほどお待ち下さい。

(2007年2月掲載)  地図


小さな散歩道 目次へ 前へ  次へ