しごと日記Q&A編
秋は気候が安定し、一年のうちでも最も眠りやすい季節だそうです。この時期、冷え込む夜に厚手の毛布にくるまって眠るなんて言うのは、ちょっとした贅沢のような気もします。
そう思って数人のスタッフにこの時季に使っている寝具を訊ねてみたところ、『毛布派』は意外に少数派で、『羽毛布団派』のほうが圧倒的に多いということがわかりました。驚いたことに、毛布も布団も使わず、服を厚着して眠るという外国の傭兵隊長みたいな生活をしているスタッフもいました。
さて、以前にも何度か紹介したように、配達スタッフは深夜の朝刊配達の時間帯を挟んで、夜(朝刊前)と明け方(朝刊後)の二回に分けて睡眠をとります。新聞屋さんにとって、「いかに眠るか」は大事な問題です。新人君たちも入社してすぐは、この生活に慣れるのに苦労しますが、ひと月も経たないうちに体が慣れて、自然と眠れるようになってきます。
そんな新聞配達の仕事をする上で恐ろしいのは、やはり『寝坊』です。特に、朝刊配達前の寝坊で遅刻をすると読者の皆さんのお宅に新聞をお届けするのも遅れてしまいますし、慌ててバイクの運転をすることで交通事故の危険も増加します。
寝坊しないための工夫は人によって様々です。中には、ぐっすり眠り込んでしまわないようにと、就寝前に夕食をお腹いっぱい食べない、入浴しても湯船につからない、柔らかい布団で眠らないなんていうストイックな生活を心がける修行僧のようなベテランスタッフもいます。
新人君たちはといえば、「携帯電話(スマホ)のアラーム機能を使って起きています」という声が圧倒的です。アラームをきちんと切らないと、数分後にまたアラームが鳴りだすという『スヌーズ』という機能を過信しているようですが、「あと10分寝てもまたアラームが鳴るから……と二度寝、三度寝を繰り返すうちに寝坊して遅刻しちゃうんですよね」と頭を掻く新人君に、周りのスタッフたちも「俺も俺も」とうなずいています。
これからだんだんと布団から這い出るのがつらくなる季節です。新人君たちにも初めての冬が近づいています。
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