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蒲田駅から線路沿いを南に進み、歩道橋のあるT字路を右手に入る。京浜東北線がズラリと並ぶJRの車庫沿いを進んでいくと、道塚南公園に着いた。蒲田駅、雑色駅のどちらからもから徒歩15分ほどの距離だ。
道塚南公園は、旧国鉄の廃線跡につくられた細長い公園だ。かつては、JRの車庫の南側から現在の多摩川図書館のあたりまで、「矢口発電所専用線」が伸びていたという。
矢口発電所は大正時代、京浜線(現在の京浜東北線)の開通に際してその電力を補うために建設されたようだ。
近年、公園の東側を拡張し、リニューアルオープンしたという真新しい園内には、鉄道にちなんだ遊具が数多く設置されていた。
園内に入ってまず目につくのは、滑り台やウォール遊具が組み合わされた電車型の複合遊具だ。この遊具は前面が電車の運転席になっていて、その後ろには吊り革までつけられている。
電車の下にはレールも敷かれており、前面にはこの地にちなみ「KEIHIN」と記されていた。
また、運転席に座ると向かいの車庫に並ぶ本物の電車が目に入るようになっていて、鉄道好きの子どもなら間違いなく喜びそうな遊具だ。さすがにこの遊具は人気があり、周辺は終日多くの子どもたちで賑わっていた。

ドクターイエロー型複合遊具
複合遊具の隣には信号機の飾りがついたブランコや遮断機型のシーソーがあり、その先にはドクターイエロー型の複合遊具や新幹線のムービング遊具が設置されていた。 鉄道づくしの園内には、地図入りの「矢口発電所専用線」に関する説明板も設置されており、来園者にこの土地の歴史をしっかりと伝えていた。
1本道を隔てた先にも、道塚南公園は続いている。ここは拡張前から存在していたエリアだが、こちらには古びた車輪のモニュメントがあり、近くでは早咲きのサクラがきれいに咲いていた。

道塚南公園の道を挟んだ東側はJRの車庫だった
細長い廃線跡につくられた公園群は、道塚第三児童公園、古川児童公園と名前を変えて続いていく。廃線跡に沿って古川児童公園の先に進んでいくと、広大な敷地の中に高層住宅が建っていた。
このあたりが矢口発電所のあった場所なのだろう。
高層住宅脇に伸びる歩道の先には、廃線跡のような細長い土地がひっそりと伸びていた。
(2026年4月掲載) 地図
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