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梅園の斜面を囲むように階段が設置されている

思いのまま

遅咲きの八重揚羽

見驚(けんきょう)

茶室「聴雨庵」

和室

水琴窟。ジャリに竹の筒を当て
地中のかめに水が落ちる音を聴く

正面入り口
2月中頃の暖かい日、大田区立の「池上梅園」に行く。
都営地下鉄浅草線終点「西馬込」駅下車。改札を出ると、駅員さんの手書きの梅園までの案内が書いてあり、その通りに歩いた。
目の前の第二京浜国道を左に10分ほど歩き、信号「本門寺入口」を左折。地下鉄浅草線の引込線ガードをくぐったところの右が梅園。門の外に大型バスが止まっているからすぐわかる。
池上梅園には大田区の花である梅が30種、約370本植えられており、訪問した日は満開だった。「地球温暖化の影響でしょうか、年々満開の時期は早まっていますね」とは梅園の方のお話。
丘陵斜面を利用した庭園なので、下から上まで植栽されている紅白の梅を面として見ることができる。中でも枝垂れ梅は人気で、若者も車いすの高齢者もその前で順番に記念撮影。梅園のメイン通りは、銀座通り並の混みようだ。
梅園の左右にある階段を上れば丘陵斜面の上部にある見晴台から梅園を見下ろせる。梅の香り漂う上からの梅園の景色も格別だ。

上から梅園全体を見下ろす
この梅園は戦前まで北半分は日本画家・伊東深水(1898〜1972)の自宅兼アトリエだった。戦災で焼失。戦後買い取った築地の料亭経営者・小倉氏が南半分を拡張し、別荘として使っていた。氏の没後、遺族から庭園として残すことを条件に東京都に譲渡された。その後1978年、大田区に移管された。
約30種の梅の中には淡い桃色から白色に変化する八重咲の大輪「見ると驚く」ほど見事ということで名付けられた見驚(けんきょう)、国内に数本しかない稀少品種「座論梅」、遅咲きの「八重揚羽(やえあげは)」などが楽しめる。
1983年、大田区に寄贈された風流な和建築がステキな茶室「聴雨庵」は、政治家・藤山愛一郎氏の所有だった。もう一つの茶室「清月庵」も伊東深水のアトリエを設計した川尻善治氏が自宅に設計した離れだったものを、大田区の華道・茶道家の中島恭名氏が大田区に寄付したもの。
和室は庭に池があり錦鯉が泳ぎ、落ち着いた空間を演出している。その庭の片隅につくられた水琴窟など楽しめる。
帰りは入口の休憩室で一休みして、バスを利用。梅園の横を通る第二京浜国道を渡り、バス停「本門寺裏」から五反田行のバスに乗った。
■池上梅園
開園時間/9:00〜16:30 (入園16:00まで)
休園日/2、3月を除く月曜日(祝日の場合は次の平日)、
年末年始。
駐車場/あり(6台)
入園料/
大人(16歳以上)100円
子ども(6歳以上)20円
シニア無料(65歳以上の証明するものを提示)
身体障がい者手帳や保険福祉手帳をお持ちの方無料
(2026年3月掲載) 地図
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