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JR蒲田駅東口下車。駅前は工事中だが、案内板に従って太田区民ホール「アプリコ」を目指す。駅を背にして右側に進み、通りを渡って洋服の「AOKI」の看板のある角を左に入ると、すぐ「アプリコ」はあった。駅から徒歩3分の近さだ。
松竹橋の親柱
アプリコ1階ホールの左側、ニッセイ・アプリコホールへの入り口にもなっている扉の前に「松竹橋」と刻まれた親柱が置かれていた。説明版によると、鎌田撮影所の前にさかさ川が流れていて、この松竹橋を渡って俳優、スタッフは撮影所入りしたそうだ。戦中戦後の混乱を経て、もはや現存しないと思われていたが鎌倉在住の人が保管していたことが分かり、大田区に寄贈したものだそうだ。
また、地下ホールのロビーには松竹撮影所のジオラマがあった。撮影風景なども再現されていて、ゆっくり時間をかけて見ると面白い。このジオラマは1999(平成11)年、松竹株式会社から大田区へ寄贈されたものだと説明にあった。
蒲田撮影所は1920(大正9)年、旧蒲田村の約3万平方メートルで開設。初期の日本映画を代表する女優の田中絹代さんや、小津安二郎監督らが活躍した。当初は無声映画の時代だったが、音の出るトーキー映画が広まると、静かな神奈川県大船町(現鎌倉市)に移転。蒲田撮影所は1936(昭和11)年に閉鎖になった。
敷地内の西側の庭に「松竹橋」の親柱のレプリカがあると聞いていたので、ビルの官理の方にお聞きし、植え込みに見つけることができた。これは、先ほどアプリコビルの中で見た「松竹橋」の親柱のレプリカらしい。
帰りは、さかさ川を埋め立てた道、さかさ川通りを通って東急蒲田方面の商店街から蒲田駅に。途中に松竹撮影所のスケッチがビルの壁面に描かれていたところを探したが、ビルの工事で絵にはシートがかぶさっていた。
(2025年7月掲載) 地図
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