小さな散歩道

ふうの木児童公園(大田区田園調布48‐5)


シンボルツリーのモミジバフウノキ

幼児用滑り台

やじろべえ型シーソー

野菜型遊具

 池上線雪が谷大塚駅下車約10分。中原街道を西に進み、環八をくぐって2つ目の十字路を左に入ってすぐ右にある小さな公園がふうの木児童公園。
 入口にあるシンボルツリーのモミジバフウノキには葉っぱが一枚もなかった。北アメリカ原産の落葉高木。葉はモミジの葉に似ていて、秋には赤や黄色に紅葉し、トゲトゲした球形状の果実をたくさんつけ、それを小鳥がついばむ光景が見られる。

 滑り台は低く低学年用。2連になっているから友達と一緒に滑ることができる。やじろべえ型のシーソー、白菜、ピーマンの形をした置き型遊具と遊具は少ない。水飲み場はあるがトイレはないので要注意。


町村施行記念碑

 公園を出て右に行くと旧中原街道に出た。左に行くと右側に大田区嶺文化センターと嶺特別出張所があった。ロビーで一休みしたところで、近くに「町制施行記念碑」(大田区田園調布本町7-1)があることを思い出した。入口から出て右に回り込むと、同出張所の植栽の中に立派な碑を見つけた。碑の裏面はよく読みとれなかったが、「昭和3年 東調布町」下段に町議会議員の名前がずらりと刻まれていた。

 碑について大田区郷土博物館に問い合わせてみた。大正後半から昭和戦前期にかけて大田区域内の村々には都心から人口が流入し、田畑の耕作地が宅地になっていった。後の大森区所属の村で見ると、調布村、馬込村、池上村、入新井村、大森村は人口増加を勘案して次々に町制を施行していった。名称も大森村が大森町になったように変わらなかった。ただし調布村は、昭和3(1928)年に町制に移行するときに、すでにあった北多摩郡調布町との重複を避け、名前を「東調布町」とした。この碑はそのことを記念して建てられたのだろう。しかし、4年後の昭和7(1932)年、大森区に合併されたので東調布町という名称は消滅した。

(2025年4月掲載)  地図


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