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園内を流れる湧水
東急東横線多摩川駅の目の前に広がる崖線の自然を生かした34,664.81平方メートルの大田区立の公園。正式には田園調布せせらぎ公園という。
今年の夏に完了が予定されている新築工事中の体育施設と地域文化活動の拠点、田園調布せせらぎ館の間にある入口から入る。
広い芝生と芝生の奥に、森のような空間がある。崖下には滝が流れ、湧水池には「東京の名湧57選」の札があった。あずまやからツツジの花びらを運ぶ湧水の流れを楽しむ。
流れを見ながら右へ。 左手を見ると「大山坂」の階段を3歳くらいの男の子がお母さんと元気に上っていく姿が見えた。階段の長さは約50メートルあるだろうか。近くの案内板によると、田園調布せせらぎ公園は大正から昭和まで東急直営の「多摩川園」という遊園地だったそうだ。大山坂は「大山すべり」という地形を生かした長いすべり台があり、とてもスリリングなアトラクションだったとか。
大山坂の階段を上ると、東門に近い多目的広場に出た。この日はどこかの少年サッカークラブが練習に夢中になっていた。その隣の草っぱらでは、望遠レンズでサクラ科の花を撮影している女性がいた。「御衣黄(ギョイコウ)という木で萌黄色の花が咲く珍しいサクラです」と教えてくれた。満開は過ぎていたが、めずらしいのでカメラに収めた。
隈研吾さん設計の田園調布せせらぎ館
帰りに入口に建つ「田園調布せせらぎ館」に寄った。国立競技場の設計にも携わった隈研吾さんが設計したとあって木がふんだんに使われた落ち着く建物だ。1階は図書サービスコーナーとせせらぎ文庫、キッズスペース、多目的室2など。2階は集会室が4、多目的室、和室。1階も2階も公園側はガラス張りになっていて緑の空間をゆっくり楽しめるような休憩スペースになっている。
■せせらぎ公園
開園時間/4月〜9月は7時〜18時(10月、2月〜3月は17:00、11月〜1月は16:30まで)
■せせらぎ館
開館時間/9:00〜22:00(窓口受付は19:00まで)
休館日/毎月第2木曜(祝日の場合はその翌日)と年末年始
(2024年5月掲載) 地図
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