小さな散歩道

東急池上線の一番低い高架下(大田区上池台二丁目)


北側から写す
屈まなければ大人は通れない洗足池駅近くの高架下

南側から写す。広重は右の柱の位置から洗足池の絵を描いた

たこ焼 笛吹

えび焼(左)は舞海さん好みのワサビを付けてもらった
右は普通のたこ焼

  洗足池駅下車。中原街道を長原駅方面に2分ほど行くと右にモスバーガーのお店がある。この店と手前の貸駐車場の間の小さな道を線路に向かって進むと小さなガードがある。大人は腰を曲げないと通れない低さだ。「東京で一番低い高架下」とも呼ばれているそうだ。

 南側は高くなっていて、階段を6〜7段上がると外に出た。トンネルの高さは140〜150cmと低い。幅は約200cmほど。時々、池上線が通過していく。1時間ほどの間に、小さな子どもを連れた若いお母さんが2組、お年を召した男性が2人、通って行った。
  中原街道側のトンネルの出口の左端から洗足池方面を眺めると、洗足池のボートハウスの建物の先に池の水面が見えた。トンネルの下から頭をあげると、上を走る池上線の車両の裏側が見える。

 洗足池駅に戻ろうと線路と平行に走る細い路地をファミリーロード(洗足池商店街)に向かって歩いていくと、「たこ焼き 笛吹」という店があった。店主の伊郷さんがカウンターの向こうでタコ焼きを作りながら、お客と大きな声で話している。賑やかな店だ。

  壁には、いろんな有名人のサイン入りの色紙が何枚も貼ってある。タコ焼きも何種類あるかわからないそうだ。具にエビを入れればエビ焼き、チーズを入れるとチーズ焼きになる。
  たこ焼きとエビ焼きを3個づつ注文した。低い高架下のトンネルのことを聞くと、「この辺の人がお向かいの洗足池に遊びに行くときにくぐるかな」と。それよりも、と言って、初代歌川広重が安政3(1856)年に「名所江戸百景千足の池袈裟懸松」を書いた場所だと教えてくれた。

(2024年3月掲載)  地図


小さな散歩道 目次へ 前へ  次へ