小さな散歩道

小杉神社 (川崎市中原区小杉御殿町1-1010)

 
(左) 小杉神社拝殿  (右) 小杉天満宮

 東急東横線新丸子駅から徒歩20分。駅から北に向かって歩き、中原街道を渡り、2本目の道を西へ。右に川崎フロンターレのホームグラウンド、等々力陸上競技場が見えたらその南が小杉神社だ。

 鳥居をくぐると、樹齢150年といわれる背の高い御神木のケヤキが目に入ってくる。青い空が広がり境内は静寂に包まれている。境内には神楽殿、小杉天満宮(境内社)、そして立派な拝殿が鎮座。

 小杉神社の創建年代は不詳だが、江戸時代、小杉村と呼ばれていた当地周辺には村の鎮守として「杉山社」「神明社」と、神明社の相殿である「総社権現」の三社があったことが、江戸文化・文政期(1804-1829年)に編まれた官撰の地誌「新編武蔵風土記稿」に記載されている。総社権現は多摩川の決壊を機に神明社に合祀され、さらに昭和26(1951)年に三社を合祀して小杉神社と改称されたという。小杉神社には昔、小杉村の鎮守だった杉山神社の本殿があった。その本殿を南向きから東向きに移転したという経緯もある。

 
(左)等々力競技場側の神明鳥居   (右)住宅街側の明神鳥居

 よく見ると、この小杉神社には競技場側と住宅地側と二つ鳥居があることに気が付いた。競技場側は神明鳥居で天照大御神を祀り丸太を縦横に組み合わせた素朴な形をしている。住宅街側の明神鳥居は神全般を祀り、横の木の両端が反り返っていた。

  帰りは競技場の中の公園で一休みしてから新丸子駅に向かった。 

(2024年2月掲載)  地図


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