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馬込車両検修場にかかるとどめき橋歩道橋 (右) 地下鉄の洗車機
浅草線最南端駅、西馬込駅南口を出て、目の前を走る国道一号沿いを左(横浜方面)に歩いて5分。馬込中学校前交差点をすぎると左に「道々女木(とどめき)橋」と書かれた大きな歩道橋がある。都営地下鉄浅草線を行く電車たちの休む姿が見下ろせる歩道橋として、鉄道ファンには知られる場所だ。ここは馬込車両検修場で、正門には「東京都交通局 馬込車両基地」と表示されている。
都営浅草線の線路とつながっていることから、おもに浅草線の車両の検査・修繕、留置が行われる車両基地。国内でも珍しい、地下鉄唯一といわれる電気機関車E5000形もこの基地に停泊しているという。
(左)
ASAKUSA LINEの文字が見える (右) 車庫内。右が古いタイプの浅草線の車体とか
階段を登り眼下を見ると線路が何本も走り、地下鉄車両が数台止まっている。この日が休日だったせいか、歩道橋には、お母さんやお父さんに連れられた4、5歳の男の子が3組ほどいた。残念なことに歩道橋には塀と目の細かいネットがしっかり張り巡らされているので、眼下の車両が見にくい。
4歳くらいの男の子の2人組は、しゃがんで塀の継ぎ目のわずかな隙間から何か話しながら眼科の車両を一生懸命見ている。髪の長い5歳くらいの男の子がお父さんに抱っこしてもらい、「浅草線の地下鉄!あっちが5300形、こっちがそれよりも新しい5500形」と目を輝かせて得意げに。「早朝には出ていく姿が、夜遅くには帰ってくる姿が見られます。子どもは見たいといいますが、なかなか実現は難しいですね」とお父さん。
歩道橋近くに洗車機も見える。「この近くに住んで長くなりますが、洗車機が動いているのは1回見れたかな」と。
歩道橋から西馬込駅方向を見ると、検修庫の左側で地下へと続く単線の線路がみえた。
「これが本線とつながる入出庫線です。西馬込でお客さんをおろして検修庫に入る車は、この単線線路から地上へ出て、池上二丁目交差点のガード先に出て、そこから方向を逆転し入出庫線から分岐して検修庫に入るスイッチバック配置になっています」と教えてくれたお父さんも相当な鉄道ファンとお見受けした。
浅草線の車両が西馬込駅から検修場に上がてくる線
歩道橋のフェンスには「この橋の上で凧を上げたり遊んではいけません」(地域基盤整備第1課)の張り紙がめだった。
この「とどめき橋」は池上本門寺へと続く歩道橋で、渡ったところには大田区立梅田第二児童公園がある。木立の中にちょっとした遊具と水飲み場とトイレがあるので、一休みにどうぞ。
(2021年10月掲載) 地図
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