小さな散歩道

華園児童公園(大田区石川町2‐10‐1)

 
「リバーコミュニティ はなぞの」と書かれた壁

 東急池上線の石川台駅から中原街道を越えて徒歩5分。洗足駅からは10分。大田区を流れる「呑川」にかかる島木橋の手前の角にある小さな公園だ。滑り台を中心にしたカラフルなコンビネーション遊具、砂場があり、動物をモチーフにした置き型遊具も。
  砂場の脇には「リバーコミュニティ はなぞの」と書かれたクリーム色の壁が。そこには花や樹木、魚のイラストがカラーで描かれていた。壁の内側を見るとアザラシ、ペンギンなどの動物が描かれていて、楽しい気分にさせてくれる。

 
(左) 砂場側の壁  (右) カラフルな遊具がそろう

  隣接するマンション1階のペットサロンから出てきた女性が、ワンちゃんと屋根付きのベンチとテーブルのスペースでしばらくリラックスしていた。「ここの呑川の脇には桜が植わっていて、4月になるときれいですよ」と教えてくれた。呑川を挟んで島木橋の向こう側は石川台中学。4月にはきっと2階の窓から桜並木がきれいに見えるんだろうと思った。次は高齢のおじいさんが来て、鉄棒で体操をちょっとして、ベンチに。「この公園は小さいけど、いろいろな遊具があるから結構小さな子どもに人気があるよ」と話をしてくれた。すると小さな子ども2人とお母さんが遊びに来た。カラフルな滑り台が気に入ったようで、2人で何回も滑ったり登ったりしていた。

石川橋近くにある石橋供養塔

  帰路は呑川に沿って歩く。中原街道に出る手前の石川橋のたもとに古い碑があった。そばの「大田区文化財 石橋供養塔」とか書かれた説明板によると、1774(安永3)年、雪ヶ谷村の住民が石橋の安全を願って建てたものだそうで、当時の人々は、呑川にかかる石橋(現存しない)を渡って中原街道に出たため、この石橋供養塔が作られた。他の供養塔は民間信仰供養塔と兼ねたものが多い中、この塔は石橋の無事と通行人の交通安全だけを目的として建てられているので珍しいようだ。

(2021年9月掲載)  地図


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