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築400年の社殿
戦前の1925年から10年間、自由通りには、池上電気鉄道(現・東急池上線)が通っていたそうだ。奥沢駅から雪が谷大塚駅方行に歩いてみた。バスが時々通るが、静かな住宅が並ぶ。東玉川の五差路をさらに進むと左に東玉川交番があった。その手前に鳥居があり、奥に立派な社殿が見える。
境内にある世田谷区教育委員会の案内板によると、この社殿は平成21(2009)年、世田谷区有形文化財(建造物)に登された。昭和14(1939)年に拝殿、翌年に本殿を渋谷区本町の氷川神社から譲り受けて移築。
創建は「新編武蔵國風土記稿」に慶長10(1605)年、徳川二代将軍秀忠の頃と記されている。約400年前の建物ということになる。なかなか由緒ある建物だ。10年前に同神社の奉賛会が、築400年経つ青銅の屋根や破損した社殿の扉などを修復したとあった。
向拝殿で手を合わせ、頭上の天井板を見ると、そこにはすごい目をして(何かを、いや人を)睨みつけているつけている龍神像が描いてあった。弘化2(1845)年、萬遷によって描かれた水墨画「火焔龍神像」だった。「あたりを祓う高位尊厳とするすさまじさが火焔となって立ち昇り、邪悪を祓う姿を表現したもの」と入口の教育委員会の説明にはあった。
東玉川神社は奥沢駅からも雪が谷大塚駅からも徒歩11分。田園調布駅からも1km圏内と近い。
(2020年8月掲載) 地図
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