小さな散歩道

ピノキオ児童公園 (大田区東雪谷3-25)



巨大な顎

複合遊具

公園は住宅街の中にある

  東急池上線の石川台駅から約700メートル。「石川台 希望ヶ丘商店街」を歩いて抜けて、右に入ったところの住宅地の一画にある。御嶽山駅からも同じ距離で、雪谷中学校を超えて呑川に掛かる円長寺橋を渡ってすぐ。石川台駅からも御嶽山駅からも約徒歩約15分くらい。

  大田区立公園で広さ約700平方メートル。ピノキオ児童公園という名前の看板はあるが、あの鼻の長いピノキオの姿がどこにもなく、代わりに大人の身長以上ある大きな怪獣が、公園の真中にしっかりした2本の足で地面を踏みつけて立っていた。

  近くで遊んでいた小学生高学年の男子生徒にこの恐竜の種類を聞いて見た。即座に「ティラノサウルスだと思います。たぶん」と教えてくれた。
  ティラノサウルスを調べてみると『ジェラシック・パーク』などの恐竜をテーマにした創作作品で最強の恐竜として描かれ、高い人気のある恐竜だそうだ。恐竜のなかで一番先に名前があがるぐらい人気のある恐竜だ。現在知られている限りで史上最大級の肉食恐竜の一つに数えられる。頭部は大きく、前足が小さく2本の指は獲物を素早く割くのに適しているそうだ。頑丈で大きなアゴ、太くて長い歯で獲物をかみ砕いていたのではないかと言われている。

  1990年に発見されたティラノサウルスの化石は、1億3500万年〜6500万年前の中生代白亜紀のもので、骨格は13メートル、推定体重は6トンとか。それまでは3〜4トンと言われていた。まだまだ謎の多いティラノサウルスだが、それが魅力なのかもしれない。

  ティラノのほかには小ぶりの複合遊具があるだけで、水道とトイレがあった。ピノキオ的なものは見当たらなかった。
  近所の高齢者に聞いたら、「そうなんだよ、ピノキオはいない」とのこと。さらに、公園を作るとき、子どもたちにどんなものを置いたらいいかと聞いたら、恐竜という意見が多かったから恐竜になったらしいよと教えてくれた。それだったらいっそ「恐竜児童公園」と名前を変えたらいいのにと思ってしまった。だが、ゆっくりベンチに座って遠い昔、ティラノサウルスが地球にいた風景を想像するのも面白いかもしれない。

(2019年12月掲載)  地図


小さな散歩道 目次へ 前へ  次へ