小さな散歩道

奥沢公園 (世田谷区奥沢1丁目)


近くに幼稚園があり、平日の午後は子どもたちで賑わう

人気の複合遊具

タイヤ遊具


樹高の高い木々が公園を覆う

 東急目黒線奥沢駅から徒歩10分。大岡山駅、緑が丘駅、石川台駅からも10分前後で行くことができる。付近を流れる呑川にかかる島畑橋の近くだ。住宅街の中にあり、幼稚園が隣接しているので、午後は幼稚園帰りの親子連れでにぎわう。

 充実している遊具に子どもたちが元気に群がって遊んでいる。ボルダリングの壁とすべり台、ネット、階段を組み合わせた複合遊具、ブランコ、鉄棒、スプリング遊具、砂場など。中に黄緑色のロープを丸めたような遊具があった。「あれは何?」と子どもに聞くと「恐竜の形。くぐって遊ぶの」と教えてくれた。そうか、よく見ると恐竜をモチーフにした遊具だった。

 この日は霧雨が降ったり止んだりの天気だった。女の子がこの恐竜モチーフの中に脱いだ上着や荷物を置き、その上から傘を開いて被せ「これで大丈夫!」とブランコに走っていった。荷物をぬれた地面に置かなくて済むし、雨が降ってきてもぬれない。傘をさした恐竜というのもなかなかおもしろい。

 兄妹だろうか、タイヤを積んでいろんな高さに並べた遊具の上を走って遊ぶ声がしてきた。
  タイヤの真ん中をしっかり固めて、1段、2段、3段、4段、一番高いのは5段ほど積み上げ、上に乗れるようにしてあった。お兄ちゃんが右端から、妹が左端からヨーイドンで並んだタイヤの上を中央に向かって走る。ぶつかったらジャンケンポン。負けた方がタイヤから降りて、スタート地点に戻り、またタイヤに登って中央に向かって走る。ぶつかったらまたジャンケンポン。
  どっちが勝ったのか分からないが、二人の無邪気な笑顔がすてきだった。母親らしきおとなが笑顔で二人を見守っている姿もすてきだった。この公園は遊具としてタイヤが人気で、別名タイヤ公園と呼ばれているとか。タイヤで子どもたちがこんなに楽しく遊べるとは驚いた。

 「春は桜、秋はオレンジの花が甘い香りを放つキンモクセイが楽しみですよ」と公園のベンチに座っていた高齢の女性が教えてくれた。

 樹高の高い樹木の葉が公園を覆い、夏の日差しから子どもたちを守ってくれている。

(2019年9月掲載)  地図


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