小さな散歩道

雪が谷大塚中央児童公園 (大田区雪谷大塚町)


住宅地の中にある雪谷大塚中央児童公園

公園近くの鵜木大塚古墳にある神社

稲荷神社は鵜木大塚古墳の南側を削って作られている

 「享保」の文字が刻まれた古い石像


公園のシンボル?2頭のパンダ

 東急池上線「雪が谷大塚」駅から徒歩5分ほど、住宅街の中にある「雪谷大塚中央児童公園」に行った。 駅からよりも大田区立調布大塚小学校から徒歩3分ぐらい、と紹介した方が地元の人たちには分かりやすいかもしれない。

  小さな公園には藤棚の下に砂場があり、滑り台や鉄棒があり、住宅地の中でよく見かける普通の児童公園だ。 球技をするほどの広さはない、こじんまりした公園の特徴といえば「2頭のパンダ」だろうか。砂場を見守るように2頭が設置されている。 公園の角に3本の白梅・紅梅の木があり、訪れたときはまだ三分ぐらい花が残っていた。

  地域住民に親しまれている公園のようで、小学校低学年ぐらいと思われる数人の児童たちと大人が一人の組と、二組がそれぞれに自分たちの時間を楽しんでいた。 小学生のグループは滑り台などの遊具でひとしきり遊んでいたが、夕暮れ時になると子ども用自転車に乗って帰っていった。
  ところが小さな子どもの方は砂場遊びに夢中でなかなか帰ろうとしない。「そろそろお家に帰ろうね」と何回も声をかける母親には目もくれず、自分の”作業”に余念がない。 どうしたものかと思案する母親にとっては困った事態だろうが、地域の公園ではよく見かける光景だ。平凡な親子の日常を安心して過ごせるこの公園は、地域の人にとっては大切な場所だろう。

  地図で見ると、この公園の近くに「鵜木大塚古墳」という場所があるようなので、ちょっと足をのばして行ってみた。 この古墳は調布大塚小学校のはす向かいにあるが、古墳というより神社といった方が分かりやすいだろう。道に面して鳥居が立っている。
  説明板によると、高さ6メートル、直径約27メートルの円墳なのだが、その円墳の南側が稲荷神社になっているらしい。 住宅地にある古墳の全景を見ることはできないが、鳥居をくぐって参道を進み階段を登ると中に小さな祠が祀られている社殿がある。 この階段を登った高さ分に相当するようだ。世田谷区野毛から世田谷区田園調布に広がる荏原古墳群の最も東にある古墳で、都指定文化財に指定されている。

(2019年4月掲載)  地図


小さな散歩道 目次へ 前へ  次へ