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大井町線戸越公園駅から5分。正面の門とそれに続く白塀を見て驚いた。こんな住宅街に武家屋敷が残っていたかと思いきや、南都品川区立の公園だった。
江戸時代の肥後国(現熊本県)藩主細川家下屋敷の庭園跡を利用して造られた。隣接する戸越小学校と都立大崎高校の敷地も庭園跡地だったというから、下屋敷の規模の大きさが想像できる。戸越公園の敷地は18,255u。そのうち1,815uが池で、湧水と水道水を併用している。この池を中心に渓谷や滝、築山などの配置の中を一周する回遊式庭園である。開園は昭和10年3月。
正面の薬医門をくぐると、右は遊具が並ぶ児童公園、左はイベントなどが行われる広場。あずま屋でひと休みしながら池をながめると亀が甲羅干しをしていたり、鯉が気持ちよさそうに泳いでいたり。
右回りに池を回遊する。趣きのある橋を渡って少し歩くと左手に滝が見える。滝の流れが池に注ぐ手前のエリアは岩場になっていて、何組もの親子が浅瀬で水遊びをしていた。
公園の樹木の中に入ると、涼しい空気が流れる。夏の猛暑日にはこの公園に避難することも一考。同公園から近くにある「文庫の森」という公園も池があってのんびりできる。
(2015年8月掲載) 地図
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