小さな散歩道

松陰神社 (世田谷区若林4丁目)

例年より人出が多い松陰神社 本殿

吉田松陰の墓(中央)
境内にある「松下村塾」模擬

松陰先生のブロンズ像「頭が良くなりますように」と、
母親に言われお参り

  東急世田谷線「松陰神社前」駅下車、松陰神社通り商店街を北へ。神社まで徒歩約3分だが、放映中のNHKテレビ大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公の兄の吉田松陰を祀った神社で墓もある。「花燃ゆ」のポスター、松陰先生の肖像画が多くの店に張ってあった。

商店街に張られている松陰先生のポスター

  松陰神社は、1882年(明治15)に創建された。長州藩士吉田松陰の旧藩士門弟たちが中心になって、吉田松陰の墓のあった当地(旧毛利藩主毛利大膳大夫の抱屋敷)に堂を建て松陰の霊をまつる。昭和の初め社殿は大修理され、府社に昇格した。
  境内には、吉田松陰の墓、山口県にある松下村塾の模擬、そして26基の石燈籠などがある。

  松陰は安政3年(1856)長州萩で松下村塾を開いて高杉晋作、伊藤博文ら多くの子弟を教え、かれらに大きな影響をあたえた。 安政大獄のときに30歳という若さで処刑され、4年後の文久3年(1863年)、高杉晋作など松陰の門人によって小塚原の回向院にあった松陰の墓が当地に改葬された。

  松陰の50年祭に際して寄進された26基の燈籠には伊藤博文、木戸孝正、山縣有朋、桂太郎、乃木希典、井上馨、青木周蔵などの名前が刻まれている。頼三樹三郎、広沢真臣らの墓もある。松陰らが眠る墓域は幕末時代、徳川勢により一度破壊されたが、慶応4年(明治元年)、木戸孝允が修復整備した。墓域には現在も、木戸が寄進した鳥居が残っている。また、敷地に隣接する形で桂太郎の墓もある。

 松陰神社は生誕地・山口県萩市にもあり、どちらも、学問の神社として崇敬を受けている。小さな子どもに真似して「もう少し頭がよくなーれ」と松陰先生の像を撫でて、その手を自分の頭に置いてみた。

  参道、境内と桜が満開だが、本殿に向かって鳥居の右にギョイコウ(御衣黄)という花の色が薄緑の珍しい桜の木があった。開花は4月下旬とか。

(2015年4月掲載)  地図


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