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北沢川緑道は、旧北沢川を暗渠にしてその脇にせせらぎを流した緑の遊歩道だ。上流は赤堤から下流は池尻まで、約4.3km。今回は池尻大橋駅西の目黒川緑道が北沢川緑道と烏山川緑道に分かれる地点から上流の小田急線梅ヶ丘駅近くまで歩いた。
所々に橋柱が残され、そこに刻まれた橋の名前のみが、かつてここに川が流れていたことを伝えてくれる。
淡島通りには下代田橋の橋柱が。
左に広い代沢せせらぎ公園がある。ゲートボールのグラウンド、子供が遊ぶ砂場もある。せせらぎが流れる遊歩道の両脇には桜の木が150本もあり、環状7号線手前の宮前橋までの1.1kmを「ふれあいの水辺」と呼ぶ。18年の長い歳月を費やし住民参加型で7年前に完成した。この区間の水は新宿区にある落合水再生センターできれいにした再生水の一部をこの代沢せせらぎ公園の地下にある施設でさらに浄化してせせらぎに送水している。
このふれあいの水辺は、近代文学を代表する詩人、小説家、歌人たちが普段着姿で散策した北沢川文学の小径でもある。詩人の三好達治、萩原朔太郎と娘の葉子、小説家の横光利一たちの文学顕彰碑が立つ。それらを読みながら歩いていたら、コサギがせせらぎに舞い降りた。魚でも探しているのか。途中、北沢川が農業用水として使われていた昭和初期と昭和30年代の写真を掲示してあるところがあり、時代の流れを感じさせられた。
代沢せせらぎ公園と北沢川緑道は「せたがや地域風景資産」として選定されている。梅ヶ丘駅近くの緑道で、もうほころび始めた桜の花を発見。桜に彩られたふれあいの水辺はさぞにぎやかだろう。春が待ち遠しい。
次回は梅ヶ丘駅から歩き、煉瓦の歩道とユリの木並木を歩く。
(2015年2月掲載)
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