小さな散歩道

徳持公園 (大田区池上8丁目)

隣のビルの壁を背が高い樹木が隠す
せせらぎの吹き出し口
アイディアに富む遊具
子どもは水が大好きだ

せせらぎは公園中央のパーゴラを包むように流れている

 建物が密集しているエリアにありながら森の中にいるようなゆったり感が味わえるそんな不思議な公園を発見した。
  東急多摩川線武蔵新田(にった)駅から東に徒歩7分。トラックがバンバン通る第2京浜道路を渡ってすぐのところにある徳持(とくもち)公園だ。敷地2,777uと大きな公園ではないが、背が高い木々で公園を囲み、隣接するビルの壁が見えないように工夫されている。中央のパーゴラの周りをゆっくり囲むように人工のせせらぎが流れている。

  訪れたのはちょうど12時。小さい子どもたちがせせらぎでひと遊びして、家に帰った後だった。ビーチボールやサンダルの忘れものがパーゴラの中に残されていた。
  午後の水辺は鳥の水浴び場になっていた。公園の西側には滑り台やネットなどいくつかの遊具が一体になったコンビネーション遊具があり、ここも子どもたちの人気スポットだ。砂場もあり、暑さよけのよしずも張られていた。

  この公園は「大田区のふれあいパーク活動指定公園で、地元の団体、茶友会が大田区との協定に基づいて運営管理と点検、清掃を行っている」と看板に書いてあった。公園の前を通ったついでに入り口周辺にあった空き缶やごみをパッパッと片付けていった人がいた。茶友会の人かもしれないと思った。地元の人々がこの公園を大事にしていることが感じられた。

  帰宅後、公園を撮った画像を見て、どれも絵になるように美しいことに気がついた。下町にあってこんなにゆったりとできる公園は珍しい。きっと紅葉の季節、雪に覆われた冬の雪景色といろんな顔を見せてくれるだろう。

(2014年9月掲載)  地図


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