小さな散歩道

富田通雄アトリエサロン (世田谷区奥沢8丁目)

ギャラリー入口館長 雅雄さん

在りし日の富田道雄さん(写真)
昔の浄真寺も絵に収めていた
富田画伯が集めた美術書も閲覧できる

 九品仏駅から徒歩5分ほど、九品仏商店街を環八方向に歩いて精肉店の角を右に曲がる。大きく枝を広げた桜の木の下に奥沢8丁目28の住所表示がある角の家が「水彩画の小さな美術館 富田通雄アトリエサロン」だ。
  水彩画家・富田通雄さん(1901〜1994)が93歳で亡くなるまで60年間暮らしていた家だ。玄関には「富田通雄アトリエサロン」の表札がかかっている。
  1991年、アトリエだった部屋を常設展示場としてオープン。名前も頭に「水彩画の小さな美術館」と付け加えた。玄関の左の20畳ほどの洋間が美術館だ。 今年は昨年に引き続き「富田通雄のふるさと展U」を開催。館長の富田雅雄さん(83)がにこやかに迎えてくれた。

  「父は神奈川県湯河原町の吉浜という海岸の町で医者の家の三男に生まれました。昭和9年に奥沢に家を建て、銀行に勤める傍らアトリエで水彩画を描いていました。父にとって奥沢はパリと同様、第二の故郷です」
 吉浜とパリ、そして奥沢を描いた作品が合計45点展示されている。そのうち14点が奥沢界隈を描いたものだ。九品仏(浄真寺)の山門、かつて境内で開かれていた植木市など懐かしい風景が並ぶ。
  富田通雄さんは勤めながら一水会と日本水彩画会に属し、精力的に出品を続けた。透明水彩法で、紙の白地を生かした明るい色調の風景画を中心に、人物、静物などを好んで描いた。講演や執筆活動を通じ、水彩画の普及にも努めた。自宅でも絵画を教えていたので、近所の人でこのアトリエに通った人も多い。富田先生が集めた絵画の本も置いてあり、自由に読める。はがき(5枚セット500円)や複製の色紙、画集なども販売。

  同美術館は予約制なので、閲覧希望者は前もって電話で問い合わせを。、

■富田通雄アトリエサロン (世田谷区奥沢8-28-17)
開館時間/10:00〜18:00
料金/無料
問い合わせ/03-3701-6998 または 03-3703-8030

(2014年5月掲載)  地図


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