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雨水調整池を地下に備えている公園が駒沢にあるというので行ってみた。田園都市線駒沢大学駅下車、徒歩10分。同公園は弦巻通りを挟んで駒沢中学校の向かいにあった。公園はほぼ四角形で面積は約5,300平方メートル。
まず目に入ったのが、「せせらぎ」。円形の小さな池の中に植木鉢を伏せたような台の上の部分から水が流れ落ちて、小さな流れに注がれていた。「今年の春は暑かったから、小さな子どもたちがよく水遊びをしていたね」と公園に散歩に来ていた近くの女性が教えてくれた。遊具広場や球技広場も備わっている。
一見すると雨水調整池らしきものは何もない普通の公園だ。ただ東京都下水道局の説明板がそのことを教えてくれる。説明板によると、大雨の時に雨水を一時的に貯めて浸水被害を軽減するための設備で、同公園の地下に鉄筋コンクリート構造(外寸法27.6×20.8×9.7メートル)で作られ、雨水貯留量は約5,700立方メートルとか。工事に6年かかって3年前にリニューアルオープンした。今自分が立っている地面の下に大きなプールがあると思うとぞくぞくする。
「せせらぎ」近くに石のブロックに囲われた一本の木があった。表示には「ヒトツバタゴ(モクセイ科)。通称ナンジャモンジャノキ」とあった。「もう亡くなられましたが、近所のおばあさんが寄贈してくれた木なんですよ。5月には白い花が雪が積もったように咲いて素敵よ」と先ほどの女性がこの木にまつわる話をしてくれた。さらに公園内が明るいので安心、安全な公園ということ、ぶどう棚のブドウは終わったが柿の木があって食べごろだとか。
公園の東西が蛇崩川緑道とつながっていることを発見。同緑道は世田谷区下馬1丁目から駒沢2丁目まで続く3kmの遊歩道だ。季節の良い時に紹介したい。
(2013年12月掲載) 地図
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