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東急池上線石川台駅から徒歩2分。石川台駅前商店街のグリーンロードの坂を降りていくと左に上る長い石段があり、その先に鳥居があった。だが、神社の正面はもう少し進み左に曲がった宮前坂に面したところだ。お宮の前にあるから宮前坂、坂下には宮前橋がある。
鳥居をくぐると左側に児童遊園地がある。大きな石には不世出の第48代横綱・大鵬関直筆の「出世石」という文字と自身の手形が刻まれていた。大鵬関は生前、境内で子どもたちに相撲の稽古をつけ、毎年節分に参列していた。
同神社の御祭神は誉田別命(ほんだわけのみこと)で、創建は永禄年間(1557〜69年)といわれている。八幡様の母親の神功皇后が八幡様を身ごもった時、帯の中に石を入れて腹に巻きつけて母体を守り、無事に出産したということから、腹帯が始まったという。同神社が母子(ははこ)神の信仰を集めている理由だ。他には齋霊殿、末社八社をはじめ、大田区文化財指定庚申供養塔群もある。
拝殿の脇に玉子形の「力石」が保存されていた。説明板によると、米一俵(60kg)を担ぎ上げて一人前と言われた時代には村の若者たちがさまざまな願いを掛けて力くらべをしたそうだ。保存されている長い玉子形の石は四十貫(約150kg)。触れて無病息災を祈念してみよう。
境内にはテーブルが用意されているので、ゆっくりと鎮守の森の緑陰を楽しめる。
(2013年5月掲載) 地図
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