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東急田園都市線用賀駅北口から世田谷美術館まで徒歩15分の道が用賀プロムナードの西工区の「いらかみち」(全長約1,000メートル)。
道路の敷石が陽に彩られ、時々銀色に光る。その敷石のところどころに百人一首が刻まれている。刻まれている面積は90p×45pや105p×75pなど3種類あり、いずれも立ち止まって判読できる字の大きさだ。
「淡路島かよふ千鳥のなく声にいく夜ねざめぬ須磨の関守 (源兼昌)」と読めた。ちなみに敷石は淡路瓦だそうだ。石造りの噴水、水路では、子どもたちが水遊びをしている。さらに進み、西用賀通りを右に曲がると、水路は細くなり展示台や掲示板がならぶ「みちのギャラリー」だ。左に曲がると環状8号線までの道は並木みちと呼ぶ。ところどころに、さまざまな形をしたベンチがあり、鬼瓦が飾られ、道そのものがアートギャラリーといった感じで心地いい。時々居住者の車は通るが、「人はのびのびと、車はつつましく」走っていた。
並木みちの中ごろにある「工房花屋5」に入る。店内はレトロなシャンデリアやランプ、テーブルが並び、おしゃれな空間があった。骨董屋、花屋、カフェでもあるが、ブライダル会場でもあった。
「秋が深まると、この並木みちは真っ赤なもみじのトンネルになります。これからは一年で一番きれいなときかも知れませんね」(工房花屋5)
世田谷美術館に寄ってアートに触れた後、帰途に。
■問合せ/玉川土木公園管理事務所 TEL:03-3704-4972
(2010年11月掲載) 地図
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