小さな散歩道

東原くすのき公園  大田区田園調布本町

 

 ASA東調布を出て旧中原街道の「さくら坂北」交差点を左へ曲がり、住宅地をしばらく歩くと、入り口正面に水路のある公園に着いた。 石畳に囲まれた水路は、幅1メートル足らず。水面に、そばのキンモクセイが散らせた花びらがたくさん浮いている。 奥の水源から5段ほどの階段状に流れてくる仕組みだ。最後は地下に吸い込まれて行くのだろう。浅いので、夏は水遊びが出来そうだ。
 入り口右の植え込みに「東原くすのき公園」の看板が立っている。園内を見渡してみたが、特にクスノキらしい木は見当たらない。 名前になるくらいだから、以前はあったのだろう。何かの理由でなくなったのかも知れない。
 それほど広くはないが、起伏に富んでいて、さまざまな樹木が植えられている。 キンモクセイは盛りを過ぎてしまったが、桜、梅、アジサイ、カエデなど、季節によって花や紅葉が楽しめそうだ。 藤棚もあるので、夏の暑い盛りには日差しを遮ってくれそう。藤棚の前には砂場も。 そばにはカラフルな滑り台やクライミング用のロープはしごがあって、子ども連れでも十分楽しめそうだ。
 小規模ながら、あずまやがポツンと立っていた。一見キノコのような形をしたその根本のベンチに腰掛けてみた。 そこからフェンスを隔ててわずか10メートルほどの所を、新幹線と横須賀線が走っている。 駅に近いためか時速250キロとは行かないが、スピード感を肌で感じるには十分だった。

 (08年11月掲載)  地図


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