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池のある公園としては、区内ではもちろん、都内でも有数の広さを持つという洗足池公園の桜が、満開というので出かけてみた。
東急池上線の洗足池駅を出ると、歩道橋越しに大きな池が広がっていた。池の面にさざ波がたっている。池端に沿って歩いてみた。
池の中をのぞいて見ると大きな真鯉と、ひ鯉が悠々と、群れをなして泳いでいる。遠く水面に浮かぶ白い点々は、渡り鳥か水鳥だろう。対岸には淡いピンク色の雲のような塊が、あちらこちらに見えている。咲き誇る桜だ。
さらに進むと太鼓橋のような橋に出会った。橋脚、橋げた、欄干とも木製の木橋のようだ。欄干には、ぎぼしもついている。橋の入り口には「池月橋」の表札。3段に分かれているようで、真ん中の橋が一番大きく、その前後がやや小ぶりになっている。橋の上では、桜や池をバックに、デジカメやカメラ付き携帯電話で写真を撮る人でにぎわっていた。
橋を渡ると、池の縁に沿ってずらりと屋台が並んでいる。おなじみ、焼きそば、お好み焼き、たこ焼きから射的までさまざまだ。池の一角を利用した水生植物園には、イグサの青々とした芽が伸びていた。
思い思いに敷物を広げ、花見を楽しむ人たちの間を抜けて公園を出ると、左手に「勝海舟先生別邸跡」と書かれた看板と立て札が立っていた。その立て札によると、海舟は生前「富士を見ながら土に入りたい」と言って、別邸背後に墓所を造った、と記してあった。
(08年5月掲載) 地図
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