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南武線の矢川駅北口から「国立操車場」、「国立泉団地」行きのバスに乗り、「国立泉団地入口」で下車。バス停のひとつ手前の道を右に入っていくと、寺之下親水公園に着いた。徒歩だと駅から約15分ほど。
園内の南東には、「清流のある街」と刻まれた大きな石碑がある。碑文によると、この地は北方にある南養寺のハケ下に位置することから、「寺之下」という字名がつけられていたという。
公園の多くの部分は芝生広場になっている。空が広く感じられるなかなか気持ちのいい広場だ。
広場の奥に進むと、公園の外周部に水路が伸びていた。この水路は、谷保用水とママ下湧水からの水を引き込んでいるようだ。水路の半ばあたりには、飛び石が置かれた大きな親水広場があり、子どもたちが気軽に水遊びを楽しめるようになっている。石垣に囲まれた水路には小橋が架けられており、少々風情のある雰囲気を醸し出している。
公園の周囲には事業所や農地が広がっていて、住宅はあまり多くないようだ。この日の来訪者はあずまやで一休みするご夫婦や、ワンちゃんと散歩を楽しむ近隣の人、トイレ休憩に訪れる運転手さんの姿が見られた。
園内の樹木を眺めていると、近所の人が「今年は終わったけど、ここは早咲きの河津桜がきれいなのよ」と教えてくれた。この公園には色々なサクラが植えられていて、広場の周辺にはフゲンザクラやイチヨウザクラなどが植えられていた。
あずまやの近くで伸びる1本の木に、説明板が添えられていた。「これは、複合商業施設『フレスポ国立南』の場所に建っていたし尿処理施設『清化園(せいかえん)』にあったクスノキを、記念樹としてここに移植したもの」とあった。
「清化園」には「清化園プール」があり、閉鎖される2000年までの約40年間、数多くの市民に親しまれてきた。夏休みの思い出がある人も多いのではないだろうか。
(2025年6月掲載) 地図
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