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南武線の谷保駅から南に進み、甲州街道を渡って谷保天満宮の脇を下る。昔懐かしい丸型郵便ポストのある角を曲がり、3つ目の角を右に入ると、住宅地の中にあるミニ公園・坂下遊園に着いた。
きれいになった坂下遊園
小さな園内には砂場の上にパーゴラがあり、その向こうにはウインクした犬のロッキング遊具が設置されている。この遊園は、昭和55(1980)年設置と国立市のサイトに書いてあった。45年前だ。数年前までは雑草が生い茂り、パーゴラもサビが目立っていたが、近年、だいぶきれいに整備されたようだ。園内には、菜の花やチューリップなどの春の花が植えられており、遊具の近くにはテーブルとベンチも置かれていた。
手作り感、持ち込み感いっぱいのテーブルセット
砂場の傍らには「たのしくあそんだら もとにもどしてね」と書かれたカゴがあり、中には子どものおもちゃなどが入っていた。同遊園は車の通りもあまりない場所にあるため、小さな子どもと砂遊びをするのが、この遊園での楽しみ方になるだろうか。あるいは、近隣の人たちがテーブルを囲みながら、井戸端会議を楽しんでいたりすることもあるかもしれない。
谷保天満宮に戻ると、丸型郵便ポストの向かいからは、境内社・厳島神社裏からの湧水が境内外へサラサラと流れ出ている。この湧水からの流れには、サワガニやザリガニなど、子どもたちが喜びそうな生物も生息しているという。遊園で砂遊びをした後に、清流で水遊びを楽しむのもいいだろう。
谷保天満宮の境内に入ると、拝殿前の絵馬掛けには合格祈願や、合格のお礼が書かれた大量の絵馬があった。この日は学生さんと思わしき参拝者の姿が多く見られたが、おそらく学問の神様にお礼参りに来たのだろう。
境内の梅林に向かうと、この日は強風ということもあってか、残念ながら梅の花はだいぶ散ってしまっていた。谷保天満宮は梅の名所として知られているが、梅林の売店周辺にはヤマフジが伸びており、毎年4月中旬頃から売店の上部にきれいな花を咲かせているという。この時期に訪れてみるのもよさそうだ。
境内外へ流れ出た湧水をたどっていくと、農地が一面に広がる場所に出る。このあたりは、国立市内でも農地が多く残された一帯だ。こちらまで足を伸ばしてみるのも良い。
(2025年4月掲載) 地図
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