小さな散歩道

赤い公園(立川市錦町3-2-26)


ベンチの鮮やかな赤は人の心をはっとさせる

立川市子ども未来センターの2階部分は有料の
立川まんがパーク(通称まんが図書館)とカフェ

2階のテラスからは公園全体がよく見える

公園の一部には野菜や花が栽培されていた

 JR南武線西国立駅から踏切を渡り、立川南通りを西に進む。通りに面した「たましんRISURUホール(立川市民会館)」の左奥に建つ「立川市子ども未来センター」前の芝生広場は、通称「赤い公園」と呼ばれており、近隣の人々に親しまれている。

 この広場が「赤い公園」と呼ばれるようになったのは、2014年に立川市出身のガールズバンド「赤い公園」が、地元への恩返しプロジェクトとして、この広場に赤いベンチを寄贈したことにちなんでいる。同バンドは「立川をもっと全国に広めたい」との思いがあり、市の公式キャラクター「くるりん」の絵かき歌も書き下ろすなど、立川に大変愛着を持っていたようだ。


赤いベンチから立川子ども未来センターを見る

 寄贈された赤いベンチは、立川市子ども未来センターに向けられ、広場の中央付近に設置されている。
 広場の中にポツンと置かれた真っ赤なベンチには、独特の存在感がある。ベンチの両脚には同バンドのロゴが入っていて、側面には恩返しプロジェクト名の「立川市メジャーデビュー計画」と書かれたプレートがあった。同バンドは2021年に解散してしまったが、今でもファンたちがここを訪れることも多いという。

 同センターは、子育てや教育、市民活動などを支援する複合型施設で、この日は小さな子どもを連れた若いお母さんたちの姿が多く見られた。センター前の広場は小高い丘になっていて、子どもたちを遊ばせるのには最適のスポットだ。
  赤いベンチの左手には幹がいくつにも分かれたケヤキが伸びていて、子どもたちは幹の中に隠れたりしながら芝生の上を駆け回っていた。なお、この大きなケヤキを見上げてみると、木の中では鳥が器用に巣を作っていたが、何の鳥の巣かはわからなかった。

 広場の外側にはテーブル付きのベンチが多く置かれていて、様々な年代の人が集えるような造りになっていた。広場を眺めながら休憩する人たちの姿も多くあり、ベンチの近くではモミジがきれいに色づいていた。

 隣接する「たましんRISURUホール」は、1000人以上を収容する大ホールを備える立川を代表するホールだ。この日も、コンサートを見に来た大勢の観客がホールへ吸い込まれていった。

(2025年1月掲載)  地図


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