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昭島市では、生活のあらゆる場面で使い捨てのプラスチック使用を1つ減らす、「プラスチックマイナス1運動」を推進している。この運動を推進し、ペットボトルからマイボトルへ持ち替えるきっかけを作るため、無料の給水スポットが市内の主要4駅に設置された。昭島市は都内では唯一、深層地下水のみを水源としており、給水スポットの設置は、安全で美味しい「あきしまの水」のPRや、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への貢献も目指しているそうだ。
今年の7月から稼動したという給水スポット。今回は中神駅北口のスポットに行ってみた。中神駅の改札を出て、北口西側の階段を下りると、目の前に給水スポットがあった。この給水機は、黄緑色のボトルのような縦長の形をしていて、その上に市の公式キャラクター「ちかっぱー」がドンと座っている。一目でそれと分かる、なかなか人目を引くデザインだ。
プッシュボタンは足もとにも
給水機は、500ミリリットル程度のボトルまでは利用可能とのこと。使い方は簡単で、給水機正面の扉を開き、ボトルをセットする。扉の上のPUSHボタンを押すと、勢いよく水が流れてきた。この給水機は500ミリリットルのボトルに約10秒で給水でき、扉とPUSHボタンは、抗菌・抗ウイルス対策が施工されているそうだ。また、足下にはフットスイッチもあり、こちらを踏んでも給水できる。ボトルを取り出し、早速給水した水を飲んでみると、通常の水道水とはちょっと違う、すっきりとした飲み心地だった。
背中に昭島市章をモチーフとした甲羅を背負っている「ちかっぱー」
また、給水機には様々な表情のちかっぱーや、ちかっぱーの好物であるキュウリの花が描かれていて、側面には給水スポットの使い方と、SDGsが目指す17の目標のうち、関連する4つの目標のロゴが書かれていた。
駅前のロータリーから給水機を眺めていると、多くの人が給水機を利用していた。自転車でふらりと訪れた近隣の人々や、運動終わりに水分補給にやってきた少年たちなど、様々な人たちがやってくる。まだ稼動からさほど経っていない給水スポットだが、市民には随分浸透しているようだ。背後では、小さな子どもが「あ、ちかっぱーだ!」と大きな声を上げていた。
(2021年9月掲載) 地図
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