小さな散歩道

仲町公園 (昭島市中神町1282)


「中神第2アパート前」の信号から
開発中の「もくせいの杜」を見る

公園の6角形の砂場。 奥にスターハウスが見える

ヘリコプター型の遊具

入り口のデザインが面白い団地の中のある棟

昨年掘り起こされたお地蔵様

 青梅線東中神駅の北口から、富士見丘小学校沿いに伸びる富士見通りを進む。昭島病院を過ぎると、右手には広大な空き地が広がっていた。この地区は米軍立川基地の跡地であり、返還後も長年留保地となっていたエリアだ。「もくせいの杜」と名付けられたこの辺りは、近年開発が進められているようで、所々にマンションなどが建ち始めていた。


仲町公園入口

  そのまま富士見通りを北に進み、「中神第2アパート前」の交差点を左折すると、仲町公園に着いた。団地「中神第2アパート」の一角にある園内には、広い運動広場があり、中央付近にはベンチのある東屋がある。その東屋の先は、児童用のスペースで、滑り台とうんていを組み合わせたヘリコプター型の遊具と六角形の砂場がある。公園のすぐそばには高い鉄塔が立っていて、広場から空を見上げると、園内を横切るように送電線が伸びていた。

  園内の所々に設けられたベンチに腰掛けて一息ついていると、通り雨が降ってきた。この雨のおかげで、砂場で遊んでいた子どもたちも「降ってきたー」と言いながら家路についてしまった。
  雨宿りをしていると、次第に雨は止み、東の空にはきれいな虹が出ていた。急いで見通しのよい富士見通りに出てみると、昭和記念公園方面にかかる鮮やかな虹の全景を拝むことができた。

  公園に戻ると、園内にはワンちゃんを散歩させる家族連れや、仕事の合間に一休みする男性たちの姿があった。団地住民の利用が多いと思われる公園だが、近隣の人たちの憩いの場にもなっているようにも感じられた。

  なお、多くの棟が立ち並ぶ中神第2アパートだが、この団地群はなかなか面白い造りになっている。所々にY字型の珍しい形状をした棟(通称・スターハウス)があり、洒落た独自のエントランスが設けられている棟も見受けられた。団地好きの人は、辺りを色々巡ってみるのもいいだろう。
  また公園南側の棟は、1階部分が集会室や学習室などが設けられている市立・富士見会館になっていて、会館の入口では、昭島市の木であるモクセイ科のギンモクセイの木が伸びていた。

  帰り道、昭和病院の入口近くにお地蔵様が祀られているのに気がついた。昭島病院による説明板には、今年3月にこの場所から掘り出されたお地蔵様で、終戦の昭和20年、ここに引揚者などのための住宅が立ち、2年後に昭和診療所(後の昭島病院)ができた頃祀られたお地蔵様のようだと書かれていた。
  花に囲まれたお地蔵様の前には、お供え物がちゃんと置かれていた。

(2021年7月掲載)  地図


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