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(上)満開の桜(2017年撮影)
(右)奥に多摩都市モノレールの軌道が見える西側ふれあいゾーン
多摩都市モノレールの柴崎体育館駅の南側には、全長約1.3キロメートルほどの根川緑道が東西に延びている。水辺に豊かな自然が保たれたこの緑道は、交通量の多いこの辺りのオアシスのようなスポットであり、上流には主にヤマザクラ、下流には主にソメイヨシノの桜並木が続く花見の名所としても知られている。
柴崎体育館駅から柴崎橋のスロープを下りると東西に延びる緑道に出る。ここから上流の残堀川遊歩道と交わる緑道のスタート地点の湧水口までの区間は水生生物や植物とのふれあいゾーン。小川の水は下水処理場で高度処理された水を利用している。
小川には木製の小橋が多く架けられ、雰囲気のある東屋などもあり、辺りはゆったりと水辺を観察できる造りになっている。
(左) 大池 (右) 柴崎体育館前の浸水公園
モノレールが走る大通りに戻リ、根川緑道の下流に向かって歩く。小川の中にはたくさんの鴨たちの姿があり、その光景は来訪者を出迎えるかのようでもあり、なんだか微笑ましい気分になってくる。水辺にせり出したあずまやから澄んだ水中を覗くと、多くの鯉が泳いでいた。中には色鮮やかな錦鯉の姿もあり、風情ある光景が楽しめる一帯だ。少し進むと、左手に柴崎体育館が見えてきた。この辺りは親水階段から、水辺に降りられるようになっている。この日はお父さんが心配そうに小さな子の手を引きながら、水辺に行き遊ばせていた。
新奥多摩街道をくぐると、水上デッキが備えられた大池がある。水生植物を保全するこの大池は、カワセミなどの野鳥がやってくるスポットでもあり、デッキ上ではカメラを構える人々の姿がよく見られる。この日はカワセミは見られなかったが、コサギが池のほとりで一休みしていた。
(左)貝殻坂橋 (右)根川緑道の起点となる湧水口
甲州街道を「よしみトンネル」でくぐると、根川の川幅は一気に広くなる。野球場と陸上競技場沿いに延びる緑道を進んでいくと、木造の貝殻坂橋が架かっている。橋の柱には貝の装飾が施されるなど、なかなか意匠に凝った素敵な橋だ。この辺りはサイクリングを楽しむ人たちも多く、「べコベコ」と音を立てながら橋を渡っていた。
日が傾いてくると、夕日に照らされた水面の上で鴨が漂っていた。
(左)霧の広場
(2020年3月掲載)
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