小さな散歩道

諏訪神社 (立川市柴崎町1-5-15)


東参道の鳥居

神門

弓道場

奉納相撲が行われる土俵


拝殿

  立川駅の南口を出て、線路沿いを西に進む。立川南通りを渡り、諏訪通りを進んでいくと、立川第一小学校の向かいに鎮座する諏訪神社に着いた。

  諏訪神社は1200年の伝統と由緒ある関東の名社で、祭神は大国主神(おおくにぬしのみこと)の第2子、武勇に富んだ神とあがめられた建御名方神(たけみかたのかみ)で、信州諏訪大社に祀られていたが、勧請により、立川柴崎村出口(現在の諏訪の森公園)に、平安初期の弘仁2年(811年)の創建と伝えられている。
  安土桃山時代の天正14年(1586年)武蔵野野火で神殿などを焼失。江戸時代前半の1670年に従来の場所から社地を現在の場所に移して社殿を再建した。
  古くから、近隣の人々には「おすわさま」の名で親しまれており、取材時には七五三のお参りで賑わっていた。

  東側の鳥居をくぐり境内を進んでいくと、左手には手水舎があり、右手には立派な神門が構えられていた。趣きある神門の先には広々とした空間が広がっており、その正面には堂々とした拝殿が建っていた。
  この横に長い拝殿は平成14年(2002年)に再建されたもので、拝殿正面に諏訪神社、その両脇に合祀社の八幡神社と末社の稲荷神社が構えられている形になっている。神門近くの参道から拝殿を眺めるてみると、拝殿の背後には緑が伸びており、とてもいい雰囲気を添えている。また、拝殿は周囲より一段高いところに構えられているため、拝殿の左右に連なる壁や屋根が微妙なカーブを描いているのも面白い。

  拝殿の右手には神楽殿や境内社が並んでいるが、その一角には「目の神社」という、ちょっと珍しい境内社もあった。
  なお、神門の開門は7時、閉門は午後5時。夜間は出入りができないので注意されたい。

  神門を出て右手に進むと、屋根のついた立派な土俵があった。諏訪神社は獅子舞と相撲の名社とされていて、毎年行なわれる8月28日直前の金曜(=宵宮祭)・土曜・日曜の例大祭の際には立川獅子舞芸能保存会による奉納獅子舞、立川市相撲連盟の奉納相撲が盛大に行なわれる。
  また、境内東側には立川市練成館があり、柔道や剣道、相撲などの稽古が行なわれている。近くを通ると、この日は弓道の稽古が行なわれていた。弓道を見るのは初めてだったが、間近で見るとさすがに迫力があり、思わずたじろいでしまった。

  神社の裏手には「諏訪の森公園」が広がっている。もともとこの場所は、神社を取り囲んでいた鎮守の森の一部だったそうだ。こちらにも寄っていきたい。

(2020年1月掲載)  地図


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