小さな散歩道

田中の庚申塔と馬頭尊 (昭島市田中町1丁目)


田中の庚申塔

馬頭尊

近くの住宅街で見つけた庚申塔

青面金剛童子の像が分かる青庚申塔

田中町住宅第一公園のかわいいトイレ


田中の庚申塔(右)と馬頭尊(左)

  立川駅北口から「拝島操車場」、「拝島駅」、「牛浜駅入口」行きのバスに乗り、「田中」で下車。バス通りである奥多摩街道から北側を走る新奥多摩街道へ向かい、「市役所前」の信号を渡って進んでいくと、歩道の右手に2つの石塔が奉られている祠のようなものがあった。これが「田中の庚申塔と馬頭尊」と呼ばれるものだ。

  傍らにある案内板によると、青面金剛童子(しょうめんこんごうどうじ)が彫られた庚申塔(右)は、天明元年(1781)に造立されたもので市内で9番目に古いそうだ。
  庚申塔とは、中国の道教思想に由来する庚申信仰に基づいて建てられた石塔のことで、青面金剛は庚申信仰の神様とされている。長年の風雨にさらされ、損傷が激しく、6つの腕を持つ青面金剛の詳細な姿は分かりづらい。案内板によると、二手は合掌、右の二手で日、月を支え、左側の二手で弓と矢を持っていて、足下には三猿が刻まれているとあった。

  左にある「馬頭観世音」と彫られた馬頭尊は、天保12年(1841)に田中村の人々によって造立されたもので、交通安全の守護神として信仰されていたのだそうだ。市内では3番目に古い。

 2つの石塔の正面には鈴が掛けられており、花瓶には花が供えられていた。もともとこの2つの石塔は通称「ぼたもち街道」と呼ばれる古道にあったものだが、市道の拡幅に伴いこの地に移されたという。近くを走る新奥多摩街道は交通量の多い道だ。事故がないように馬頭尊が静かに見守ってくれているのかも。

 石塔前の路地を進んでいくと、近くには畑が広がっており、古い木造住宅なども建ち並ぶのどかな一帯となっている。この路地の左手にも塚の上に庚申塔が建っていた。案内板などはないものの、こちらの庚申塔の状態は良好で、合掌をした青面金剛の姿がよく分かる。住宅街の一角にひっそりと奉られた庚申塔であるが、その傍らでは梅の花がきれいに咲いていた。

 奥多摩街道に戻ると、街道の南側には大規模な団地、「田中町住宅」が広がっており、街道近くの一角は「田中町住宅第一公園」となっていた。園内の大きな芝生広場は、フカフカとして感触が心地よく、開放感に溢れていた。
  入口近くには赤い三角屋根をまとった印象的なトイレがあり、公園にいい雰囲気を添えていた。園内奥には滑り台やブランコなどの遊具がある児童遊園もあり、こちらでは近所の子どもたちが賑やかに遊んでいた。

(2019年3月掲載)


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