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多摩都市モノレールの高松駅を西側に降りると、目の前には緑町北公園が広がっている。公園隣に建つ近代的なマンションを見上げながら園内に入ると、駅側のエリアはきれいな芝生の広場になっていた。この辺りからは高松駅に入ってくるモノレールが目の前で見られるため、電車好きの子どもには大喜びの公園だ。
園内奥に進んでいくと、こちらはブランコや砂場、複合型の滑り台など、多くの遊具が置かれたエリアとなっている。なかでもカラフルな複合型の滑り台には、大きなプロペラが取り付けられていた。「立川」といえば、「飛行機」に大変ゆかりがある地。立川らしい遊具だ。内部を見てみると、車のハンドルやくるくる回るボールなどがあり、小さな子どもも楽しめる。
プロペラのついた遊具
その傍らには、あまり見かけたことのない形のアスレチック遊具があった。足場が付けられた柱にロープが複雑に張られ、小さなイスがクルクルと回転しながら下に下りていくもの、壁によじのぼるための穴があけられたクライミング遊具などが組み合わされており、かなり複雑な形をしたアスレチック遊具だ。「珍しいものがあるのだな」と思って見ていたが、子どもたちは嬉々としてクルクルと回る遊具で遊んでいた。
遊具が多く置かれたこのエリアは、小さな子どもを遊ばせる親子連れや、学校帰りの子どもたちなどで終日賑わっていた。トイレには、オムツ替え台もついているので、赤ちゃん連れにも便利。
園内の芝生や近くの植栽などもきれいに刈り込まれており、ベンチや照明も所々に置かれ、幅広い世代が楽しめるように、整備されたきれいな公園といった印象だ。
公園の西側に出ると、大通りの向こうには広い敷地を持つ自治大学校と国立国語研究所が建っている。
この公園西側の出口から少し右手に進むと、ガランとした敷地の中に小さな鳥居と祠があった。鳥居には「熊野神社」と書かれており、祠もまだ真新しい。高松町一丁目に立派な熊野神社があるが、もともとはこの辺りにあったそうだ。戦後、この辺り一帯は米軍の立川基地として接収されたため、神社も移転を余儀なくされた。この祠は神社創建の地をしのんで建てられた。
駅に戻る途中、芝生広場をのぞいてみると、近所の子どもたちが大勢でボール遊びに興じていた。
(2019年2月掲載) 地図
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