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(左)鳥居 (右)社殿
立川駅北口からバスに乗り、「西郷地」で下車。「郷地町」の信号がある三叉路から南に伸びる細い道を下っていくと、右手に郷地稲荷神社が見えてくる。 創建年代は戦国時代末期と伝えられ、旧郷地村の鎮守であったそうだ。
(左)狐の狛犬 (右)正面から
石造りの一の鳥居をくぐると、すぐ先に朱色の二の鳥居があり、参道脇には古めかしい手水舎もあった。 拝殿前には、目を吊り上げ、口に何かをくわえている角張った造りの狐の狛犬がいる。その厳しい表情は鎮守としての威厳を表現しているのだろうか。 拝殿の屋根を見上げると、両脇に躍動感のある狐がちょこんととまっており、なんとも微笑ましい装飾が施されていた。
拝殿奥にある市指定の天然記念物となっている大ケヤキは樹齢400年といわれ、幹周りが約7メートルもある見事なもので、昭島市で一番大きなケヤキだ。
その巨大さに思わず圧倒される。昭和34年の台風で幹のなかばから無くなり、残っている幹も大分割れていて、補強もされているがかなり空洞になっているようだ。
僅かに残っているところから枝が天高く伸びている。初夏になれば青々と茂り、木陰を作ってくれるだろう。
根を見るとタコの足のようにウネウネと四方に伸びていて、生命のたくましさを感じさせる。さすがご神木だ。
境内裏手は児童遊園になっていて、ジャングルジムやブランコ、滑り台などが置かれている。この日も学校帰りの子どもたちが声を上げて遊んでいた。
六地蔵
稲荷神社の隣にあるのは江戸時代初期の創建と伝えられる宝積寺。入口には見事な松が伸びており、幹は大蛇のように曲がりくねっていた。
正面に建つ趣きある本堂は、文政9年(1826)に再建されたもの。本堂左手に青銅色の屋根が印象的な観音堂があり、その前に建つ巨大な灯篭と、近くの枝垂れた枝が風情を添えている。
六地蔵などがある一帯を抜けた境内裏手は墓地になっており、その先は崖になっている。一気に視界の開けたここからは、遠くの山々までが見渡すことができた。
(2016年2月掲載) 地図
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