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南武線の西国立駅で降り、踏切を渡って立川南通りを進み、立川病院を過ぎると錦中央公園に着く。この辺りは大変交通量が多い場所だが、長方形の園内には緑があふれ、静かな空間が広がっている。
公園入口には、高さ20メートル以上と思われる見事な大木が四方に伸びており、この公園のシンボルとなっている。入口近くにはベンチも多く設置されており、散歩中のお年寄りや一息つくサラリーマンの姿が目に付く。公園は喧騒に包まれた辺りのオアシス的スポット。傍らには「中国長安古典芸術団公演 記念植樹」と書かれた小さな石碑があった。かつてこのような公演がこの地で行われたのだろう。
植栽が施された入口近くから園内を進んでいくと、中央部には藤棚があり、絡みついたつるの先から鮮やかな花が枝垂れていた。
公園奥は児童広場になっていて、ブランコや滑り台とうんていなどが組み合わさった色鮮やかな複合遊具が置かれている。また、近くの木の周りには昇り降りできるような小さな切り株もあった。この広場を取り囲む小さい柵には高低差が付けられており、側面に丸や四角の穴が開けられているユニークな造りだ。
当日は小さな子連れのお母さんたちで賑わっていた。日が傾き、夕暮れが近づいてくると、今度は学校帰りの子どもたちが所狭しと広場を駆け回ったり、遊びの要素がある柵を昇り降りしたりして楽しんでいた。大通りから最も離れた公園の奥は大変静かで、車の騒音も気にならず、心落ち着く場所でもあった。
帰り際、空を見上げてみると、園内からは隣のたましんRISURUホールを越すほどの巨木が風になびいていた。
(2015年5月掲載) 地図
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