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立川駅北口から「拝島駅・拝島営業所」行きのバスに乗り「谷下」で下車。ここから多摩川に向かって少し歩くと、「多摩川上流水再生センター」の広大な敷地が現れる。この建物に架けられている歩道橋を上り、敷地中ほどにある屋上部分まで渡ると、そこには広い緑の広場があった。歩道橋の入口には、特に大きな看板もなく、この先に広場があるとは想像もつかなかったが、ここが「宮沢広場」。
広場西側は芝生広場として整備されていて、青々と茂ったフカフカの芝生が一面に広がっている。また見晴らしもよく、多摩川対岸には多摩丘陵が広がり、西方の山々まで見渡すことができる。広場とほぼ同じ高さから不意に現れ、近くの鉄橋をガタゴトと音を立てて走る八高線の姿も風情があるものだ。ここには周囲をさえぎる物があまりないため、時折吹き抜ける風も心地よく、とても開放感に溢れた広場だ。植栽もきれいに手入れされており、庭園のような雰囲気を醸し出している所もある。そして、なんといってもズラリと並ぶモアイ像のような植木がとても印象的だ。
広場東側は、味のある木製遊具が並ぶ子ども用の広場になっている。ターザンロープや滑り台、鎖で吊られた網のトンネルなど、アスレチック遊具が多数設置されており、子どもたちにはたまらない造りだろう。特に屋上を滑空するターザンロープは気持ちがよさそうだ。当日も地元の子どもたちが、夕暮れを惜しむように駆け回っていた。
子どもたちが去った後の広場には、小鳥たちが多数飛来してきた。屋上にあるこの広場は、小鳥たちにとっても憩いの場所なのだろう。
歩道橋は多摩川側にも架けられていて、こちらを渡ると真下に広がる再生センターの広大な設備や、巨大な配管を擁した建物の姿が間近で見ることができる。ちょっとした工場見学の気分も味わえた。
(2014年7月掲載) 地図
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