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拝島のフジ(2011年撮影 昭島市役所提供)
青梅線昭島駅南口徒歩20分、もしくは立川駅北口からバス、拝島営業所行きか拝島駅行きに乗って拝島大師下車。日吉神社の大きな鳥居をくぐる。
大日堂境内に上る石段の前に広がる拝島公園に目当ての「おねいの井戸」がある。公園はちょうど見ごろの拝島フジの見学者で賑わっていた。樹齢800年とされる東京都指定の天然記念物で地元の人は「千歳のフジ」と呼ぶそうだ。藤棚の面積307u。植わっているフジの木はたった3本とは驚く。見ごろはゴールデンウイーク中続くようだ。
湧水がこんこんと湧く大きな池の南に昭島市指定文化財の「おねいの井戸」があった。昭島市内には3つの有名な井戸があり、このおねいの井戸はその一つ。別名「お鉢の井戸」とも呼ばれる。
解説板によるとこの井戸は今から400年ほど前、室町時代末期に滝山城主北条氏照の家臣、石川土佐守に「おねい」という娘がいた。おねいが目の病気になった時に夢の中に「太子堂前の井戸の水で目を洗えば目の病が治る」というお告げあった。その通りに、大日堂前の井戸の水で目を洗ったら治ったという伝説がある。それからこの井戸は「おねいの井戸」と呼ばれるようになった。
石川土佐守はこの井戸がある一帯が滝山城の鬼門(北東。外敵のいる場所)に当たるという事で娘の病気平癒のお礼をかねて大日堂などいくつもの御堂の再建をしたそうだ。
おねいの井戸の南にある拝島大師、大日堂、日吉神社、拝島のフジ、拝島公園プールなどがある一帯を総称して拝島公園と呼ぶ。大日堂の仁王門に建つ二体の金剛力士立像は1312〜17年造立で鎌倉時代の作としては穏和な立像といわれている。都指定有形文化財だ。
(2014年5月掲載) 地図
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