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武蔵小金井駅南口から15分。同駅からバスも出ているから暑い日にはバスをお勧め。大きなケヤキの木が入り口にあるからわかりやすい。
中村研一美術館が武蔵小金井市に寄贈、2006年4月から現在の名前に。同館は市民参加・参画型の美術館だ。毎週火曜日には展示室で作品の模写ができるなど、さまざまな教育プログラムを充実させ、市民の芸術文化活動の拠り所となることを目指している。
基本コレクションとなるのは、大正から昭和にかけて帝展や日展などの官展系を中心に活躍した画家・中村研一(1895〜1967)の作品だ。
中村は空襲で代々木のアトリエを焼失した後、湧水(ゆうすい)の湧き出る小金井が気に入り亡くなるまでこの地で作品を描き続けた。展示室は1階と2階。中村氏の油彩画や素描、陶芸作品のほかにパレット等の絵画用具や愛用品、中村と関連のある画家の作品も展示している。
美術館近くを横切る国分寺崖線は、武蔵野台地を古多摩川が削ったなごりであり、このあたりの地形は「はけ」と呼ばれている。同館は自然豊かな「はけの森」の中に建っていて、 ところどころから湧き水が流れている。美術館前の「はけの小路」や中村研一の住居であった山荘風の建物が美術館裏にある。この辺りにも水源があり、訪問者の目を楽しませてくれる。また裏手にある「美術の森」は、大岡昇平の小説「武蔵野夫人」のモデルになった地としても知られている。
中村研一の住居だった建物は「オーブン・ミトン・カフェ」としてランチやケーキが評判。
帰りははけの小道を南に歩き、野川に出て細くなった川の流れを楽しんだ。
■はけの森美術館 小金井市中町1-11-3
開館時間/10:00〜17:00
休館日/月曜日(休日と重なるときは翌日)
入館料/一般200円、小中学生100円、未就学児および障害者手帳持参者は無料。
※
企画展の時には有料になる。
問合せ/TEL 042-384-9800
■オーブン・ミトン・カフェ
営業時間/10:00〜16:45 (ラストオーダー:16:15)
※
冬期は閉店時間が1時間早くなる。
休業日/月曜、火曜と第3日曜休み
問合せ/TEL 042-385-7410
(2012年9月掲載) 地図
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